2026年11月現在、ヒューストン・アストロズに所属する今井達也投手の契約は、3年総額5400万ドル(約85億円)が基本保証額です。2026年の契約金と年俸を合わせた金額は1800万ドル相当で、投球回数に応じた出来高をすべて獲得すれば、契約総額は最大6300万ドル(約100億円)に達する大型契約となっています。
一方、メジャー1年目の2026年は23試合に登板して6勝4敗、防御率4.93、投球回数は76回2/3。出来高の最初の条件となる80イニングには届きませんでした。加えて、2026年シーズン終了後には契約を破棄できるオプトアウト権を行使せず、2027年もアストロズに残留することが決定しています。
【2026年最新】今井達也の年俸はいくら?アストロズとの契約を解説

今井達也の2026年の年俸を理解するには、契約総額と実際の年俸、契約金を分けて見る必要があります。
アストロズは2026年1月、埼玉西武ライオンズからポスティングシステムを利用してMLBに挑戦した今井との3年契約を正式に発表しました。契約総額の基本保証額は5400万ドル。日本円では契約発表当時の為替換算で約85億円に相当します。
2026年の1800万ドルは何を意味する?
契約の具体的な内訳について、AP通信が伝えた内容では、2026年分は契約金200万ドルと年俸1600万ドルです。合計すると1800万ドルとなり、3年間の基本契約を年平均に換算した金額とも一致します。
そのため、報道によって「2026年の年俸1800万ドル」と表記される場合がありますが、厳密には契約金とシーズン年俸を分けて考える必要があります。
2027年と2028年の基本年俸は、それぞれ1800万ドル。出来高が発生しなければ、3年間の合計は5400万ドルです。
3年総額5400万ドルの契約を選んだ理由
MLB.comの契約報道によると、今井にはアストロズより長期の契約オファーもあったとされています。しかし、年平均の契約額を高く設定でき、さらにシーズン終了後にオプトアウトできる権利が付いたヒューストンとの契約を選びました。
これは、短期間でMLBの実績を作り、評価が高まれば再びフリーエージェント市場に出られる仕組みです。最初から長期契約で将来を固定するのではなく、自身の成績次第で次の契約を選べる余地を残した形でした。
日本球界で実績を積んだ投手が、メジャー移籍後の市場価値をさらに高めることを狙った契約設計として注目されました。
【契約内容を徹底解剖】80回・90回・100回の出来高と最大6300万ドルの仕組み
今井とアストロズの契約で特に注目されたのが、投球回数に連動する出来高です。
単純に登板数や勝利数だけで評価するのではなく、2026年に何イニングを投げたかによって、2027年と2028年の給与が増額される仕組みになっています。
投球回数によって3年間の総額が変わる
2026年に80回、90回、100回という3つの基準を達成すると、翌年の年俸には各段階で200万ドル、2028年の年俸には各段階で100万ドルが加算されます。
つまり、80回に到達した段階で翌年に200万ドル、翌々年に100万ドルが上乗せされます。90回、100回と到達するごとに、さらに同じ仕組みで増額されます。
契約条件を整理すると、次のようになります。
- 80イニング到達:3年間の総額は5700万ドル。
- 90イニング到達:3年間の総額は6000万ドル。
- 100イニング到達:3年間の総額は6300万ドル。
すべての条件を満たせば、基本保証額から900万ドル増額されます。日本円では為替レートによって変動しますが、最大約100億円規模の契約です。
2026年は80イニングに届かなかった
しかし、今井は2026年シーズンを76回2/3で終えました。最初の基準である80イニングに3回1/3届かなかったため、2026年の投球回数に基づく出来高は獲得できていません。
その結果、2027年と2028年の基本年俸は、それぞれ1800万ドルのままです。
ただし、出来高のチャンスが完全になくなったわけではありません。2026年に達成できなかった条件は2027年にも持ち越され、翌シーズンの投球回数によって2028年の年俸が増える可能性があります。
2027年にも出来高獲得のチャンスがある
2027年は80回、90回、100回の各到達条件が再び重要になります。各基準をクリアするごとに、2028年の年俸に100万ドルずつ加算される仕組みです。
つまり、2026年に逃した出来高を翌年の投球実績で取り戻す余地があります。2027年に100イニングを投げれば、2028年の年俸は基本額1800万ドルから最大2100万ドルまで上がる可能性があります。
2027年は残留が決まっていますが、投球回数によって翌年の報酬を増やせる点は、引き続き大きなモチベーションになるでしょう。
【西武時代から比較】今井達也の年俸推移は1300万円から約28億円へ
今井達也の年俸は、プロ入り当初から一貫して右肩上がりだったわけではありません。埼玉西武ライオンズ時代には成績や登板状況によって減額された年もあり、実績を積み重ねながら段階的に評価を高めてきました。
2016年のドラフト1位で西武に入団し、2017年からプロとしてのキャリアをスタート。2025年の最終年には推定年俸1億8000万円に到達し、翌年のMLB移籍で収入規模が大きく変わりました。
埼玉西武ライオンズ時代の年俸一覧
| 年度 | 所属 | 推定年俸 | 主な動き・契約上の関係 |
|---|---|---|---|
| 2017年 | 西武 | 1300万円 | ドラフト1位で入団 |
| 2018年 | 西武 | 1300万円 | プロ2年目 |
| 2019年 | 西武 | 1800万円 | 500万円増 |
| 2020年 | 西武 | 3500万円 | 1700万円増 |
| 2021年 | 西武 | 2800万円 | 成績により減額 |
| 2022年 | 西武 | 5100万円 | 5000万円台に到達 |
| 2023年 | 西武 | 4500万円 | 600万円減 |
| 2024年 | 西武 | 8000万円 | 3500万円増 |
| 2025年 | 西武 | 1億8000万円 | 前年から1億円増 |
| 2026年 | アストロズ | 1800万ドル相当 | 契約金200万ドル+年俸1600万ドル |
| 2026年の出来高条件 | アストロズ | 最大900万ドル増額 | 80・90・100回の達成で翌年以降の年俸が増額。実際は76回2/3で未達 |
| 2027年 | アストロズ | 1800万ドル | オプトアウトを行使せず残留 |
| 2028年 | アストロズ | 基本1800万ドル | 2027年の投球回数に応じて増額の可能性 |
※西武時代の金額は公開報道をもとにした推定年俸です。MLB契約の金額は米ドル建てで、円換算額は為替レートによって変わります。出来高の最大900万ドルは3年間の合計増額分です。
年俸が大きく上昇した転換点は2024年と2025年
西武時代の年俸推移を見ると、特に大きな転換点となったのが2024年と2025年です。
2024年は8000万円となり、2025年には一気に1億8000万円へ上昇しました。2025年は10勝5敗、防御率1.92、163回2/3、178奪三振という成績を残し、NPBでの最終シーズンを好成績で締めくくっています。
2024年にも10勝8敗、防御率2.34、187奪三振を記録しており、2年続けて高い奪三振能力と安定した投球を示しました。
こうした実績がMLB球団からの評価につながり、国内の推定年俸1億8000万円から、年平均1800万ドルという大型契約へのステップアップを実現しました。
ただし、NPB時代の年俸とMLBの契約額を単純に比較する際は注意が必要です。MLB契約には契約金、複数年の保証、出来高などが含まれ、単年度の年俸だけでは実際の契約価値を正確に表せません。
【MLB日本人投手と比較】今井達也の年平均1800万ドルはどの水準?
今井のアストロズ契約は、日本からMLBに移籍した投手の契約としても高い水準です。
2026年1月2日付の日刊スポーツは、今井の基本契約を3年5400万ドルと報道。年平均1800万ドルは、日本からMLBに移籍した投手の契約比較で、山本由伸、田中将大に次ぐ水準と紹介されました。
日本人投手の契約年平均額との比較
- 山本由伸:ドジャースとの契約は12年総額3億2500万ドル。年平均約2708万ドル。
- 田中将大:ヤンキースとの契約は7年総額1億5500万ドル。年平均約2214万ドル。
- 今井達也:アストロズとの基本契約は3年5400万ドル。年平均1800万ドル。
この比較で注目したいのは、今井の契約期間が3年間と比較的短いことです。
山本の12年契約や田中の7年契約とは異なり、今井は契約期間を短くすることで、一定の実績を残した後に市場価値を再評価してもらえる機会を確保しました。
契約総額だけを見れば山本や田中を下回りますが、短期契約で年平均1800万ドルを確保した点は高く評価できます。なお、上記は2026年1月の契約発表時に報道された比較であり、2026年11月時点の全選手を対象にした最新ランキングを意味するものではありません。
短期契約とオプトアウトを組み合わせた戦略
今井の契約の特徴は、選手側に契約を見直す選択肢が与えられていることです。
オプトアウトとは、契約に定められたタイミングで選手が契約を破棄し、フリーエージェントとして新しい契約を探せる権利です。
今井には2026年と2027年のシーズン終了後に、それぞれオプトアウトできる権利が設定されています。
移籍1年目に好成績を残せば、より高額で長期の契約を求められます。一方、成績が振るわなければ、既存契約に残って保証された収入を確保できます。
結果的に2026年は後者の判断となりましたが、2027年終了後にも再び選択権が残されていることは重要です。
【2026年成績と残留の理由】今井達也はなぜオプトアウトしなかった?
2026年の今井は、NPB時代の評価をそのままMLBで再現することができませんでした。
MLB公式のシーズン成績によると、レギュラーシーズンは23試合登板、15先発で6勝4敗、防御率4.93、76回2/3、97奪三振。奪三振能力を示した一方、制球や長いイニングを投げる能力には課題が残りました。
先発からリリーフへの配置転換
今井はシーズン開幕時に先発ローテーションの一角として起用されました。しかし、シーズン前半に右腕の疲労で負傷者リスト入りし、約1カ月間チームを離れました。
復帰後も安定した投球を続けられず、先発としての防御率は5.83。7月下旬にはリリーフへ配置転換されました。
一方、救援登板では18イニングで防御率2.00を記録しています。ただし、登板の多くは試合の勝敗が大きく動きにくい場面で、先発時とは異なる役割を担いました。
ヒューストン・クロニクルの報道によると、今井は奪三振率でMLB投手の上位12%、空振りを奪う能力では上位6%に入る数字を残しました。その一方で、70イニング以上を投げた投手の中では与四球率が最も高く、制球面の改善が課題として浮かび上がっています。
また、5月25日のレンジャーズ戦では、継投によるノーヒットノーランで最初の6イニングを担当しました。苦しいシーズンの中にも、能力の高さを示した場面はありました。
2026年10月、オプトアウトを行使せず残留決定
2026年10月29日、今井が契約破棄の権利を行使せず、アストロズに残留することが明らかになりました。日本時間では10月30日に報じられています。
2026年の契約には、シーズン終了後に残り2年3600万ドルを維持するか、オプトアウトしてフリーエージェント市場に出るかを選べる権利がありました。
今井は最終的に残留を選択し、2027年は基本年俸1800万ドルを受け取ることになります。
MLB.comの日本語版が10月2日に掲載した今井のシーズン総括では、本人は次のように話しています。
「来年に向けて、再来年に向けて課題が見えるようなシーズンだったかなと思います」
この言葉からも、メジャー1年目を単なる失敗として終わらせず、今後の課題を認識していたことがうかがえます。
アストロズ残留を選んだ3つの背景
1つ目は、フリーエージェント市場での評価です。
防御率4.93、76回2/3という成績では、移籍前に期待されていた大型契約を新たに獲得するのは容易ではありません。ヒューストン・クロニクルも、2026年の不安定な投球によって市場価値が下がったことが、オプトアウトを選びにくくした要因として指摘しています。
2つ目は、2027年の1800万ドルという保証額です。
契約を維持すれば、翌年の収入が確保されます。成績が不安定だった直後に、保証額を手放して新たな契約を探すよりも、現行契約を維持する判断には経済的な合理性があります。
3つ目は、2027年シーズン終了後にもオプトアウトできることです。
今回残留したからといって、2028年まで必ずアストロズに所属しなければならないわけではありません。2027年に先発として復調し、成績を改善できれば、再びフリーエージェント市場に出る選択肢があります。
また、ヒューストン・クロニクルは、2027年も今井を先発に戻す方向で球団が検討する可能性を指摘しています。先発ローテーションには空きがあり、年俸1800万ドルという契約規模からも、球団が今井の先発復帰を目指す展開は十分考えられます。
【プロの結論】今井達也の年俸は金額だけでなく契約条件で見るべき
今井達也の2026年の契約を評価する際、単純に約28億円という数字だけを見ても本質は分かりません。
重要なのは、3年5400万ドルの基本保証額、最大6300万ドルの出来高、そして毎年のオプトアウト権という3つの条件が組み合わされていることです。
この契約は、選手側と球団側の双方にメリットがあります。
選手にとっては、短期間で高い年平均額を確保し、活躍すれば契約を見直せることが利点です。球団にとっては、長期契約のリスクを抑えながら、実績ある日本人投手を獲得できます。
2027年に注目すべき評価ポイント
- 先発ローテーションへの復帰:リリーフではなく、先発として安定した登板機会を得られるか。
- 投球回数の増加:80・90・100イニングの出来高条件をクリアできるか。
- 制球力の改善:与四球を減らし、長いイニングを投げられるか。
- MLBへの適応:ボール、マウンド、移動環境、配球の違いに対応できるか。
- 2027年終了後の判断:成績を踏まえてオプトアウトを再検討するか。
特に注目したいのは、2026年に課題となった制球と投球回数です。奪三振能力そのものはMLBでも一定の評価を受けているため、四球を減らして先発として試合を作れるようになれば、評価が変わる可能性があります。
2027年は単に1800万ドルを受け取るシーズンではありません。2028年の年俸を増やす機会であり、同時に再びFA市場に挑戦できるだけの実績を作るシーズンでもあります。
今井達也の年俸に関するよくある質問(FAQ)
Q1:今井達也の2026年の年俸はいくらですか?
A1:契約金200万ドルと2026年の年俸1600万ドルを合わせて1800万ドル相当です。3年間の基本契約は5400万ドルで、年平均も1800万ドルとなります。
Q2:今井達也のアストロズとの契約は最大いくらですか?
A2:基本保証額は3年5400万ドルですが、投球回数に応じた出来高をすべて達成し、契約を3年間維持した場合は最大6300万ドルです。
Q3:80回・90回・100回の出来高は達成しましたか?
A3:2026年の投球回数は76回2/3だったため、最初の基準である80イニングにも届きませんでした。ただし、未達成の条件は2027年にも持ち越されます。
Q4:今井達也は2027年もアストロズに所属しますか?
A4:はい。2026年シーズン終了後のオプトアウト権を行使せず、2027年も残留することが決まりました。基本年俸は1800万ドルです。
Q5:今井達也は2027年終了後にもオプトアウトできますか?
A5:できます。2027年シーズン終了後にも契約を破棄できる権利が残っています。2027年の成績や市場評価によって、再びFAになるかを判断できます。
Q6:西武時代の今井達也の最高年俸はいくらでしたか?
A6:西武時代の最終年となる2025年の推定年俸は1億8000万円です。2024年は8000万円で、2025年には1億円増額されました。
まとめ:今井達也の2027年は年俸とMLBでの評価を左右する重要なシーズン
今井達也の2026年の契約は、3年総額5400万ドル、出来高を含めた最大総額6300万ドルという大型契約です。初年度は1800万ドル相当の契約金・年俸を確保しましたが、76回2/3で出来高条件の80イニングに届きませんでした。
2026年シーズン終了後にはオプトアウトを行使せず、2027年も基本年俸1800万ドルでアストロズに残留します。これは、メジャー1年目の成績を踏まえて保証された契約を維持し、もう1年ヒューストンで挑戦する選択です。
西武時代の最終年俸1億8000万円から、MLBで年平均1800万ドルの契約を獲得した今井。そのキャリアは大きく飛躍しましたが、メジャーでの本当の評価はまだ定まっていません。
2027年に先発として復活し、投球回数と制球力を改善できるか。そしてシーズン終了後、再びオプトアウトを選ぶだけの市場価値を取り戻せるか。今井達也の次の1年は、年俸だけでなく、MLBでのキャリアを左右する重要な勝負のシーズンになりそうです。
主な情報確認先: MLB.comの契約発表・2026年シーズン総括、Houston Chronicleの2026年10月29日付残留報道、AP通信の契約内訳、日刊スポーツの契約詳細、週刊ベースボールONLINEなどの年俸推移資料。
これらの報道では、特に契約金と2026年の実年俸の内訳、出来高の増額条件、オプトアウト後の2027年の保証額を区別が必要です。