2026年10月30日現在、サッカー日本代表とブラジル代表の対戦は、日本サッカーの成長を象徴する2つの試合によって新たな局面を迎えている。2025年10月14日のキリンチャレンジカップでは、日本がブラジルに0-2から3-2の大逆転勝利。長年勝てなかった強豪から歴史的な初白星を挙げた。一方、2026年FIFAワールドカップのラウンド32では、先制しながらも終盤に逆転され、1-2で敗退した。
両試合の得点者、スタメン、フォーメーション、試合展開を比較すると、森保ジャパンが世界トップレベルに近づいた部分と、なお克服すべき課題が見えてくる。加えて、2026年11月14日にはシンガポールでブラジルとの再戦が予定されている。日本代表の最新成績と過去の対戦記録を踏まえ、次の一戦の見どころまで整理する。
【結論】日本代表とブラジルの2025年・2026年の試合結果を比較

最初に押さえておきたいのは、2025年の3-2と2026年W杯の1-2は、単純な勝敗以上に異なる意味を持つという点だ。
2025年の勝利は、ブラジルに対する日本代表の歴史的な初勝利だった。しかも、前半に2点を先行されながら、後半だけで3得点を奪って試合をひっくり返している。森保ジャパンが世界的な強豪を相手に、戦術変更と選手交代を結果につなげた試合だった。
対照的に、2026年のワールドカップでは、日本が先制したものの、ブラジルの個人能力と試合終盤の勝負強さに屈した。親善試合での勝利を、ワールドカップの勝利へと結びつける難しさが浮き彫りになった。
両試合の基本情報は次のとおり。
- 2025年10月14日:日本 3-2 ブラジル(キリンチャレンジカップ2025)
- 2026年6月29日:ブラジル 2-1 日本(FIFAワールドカップ・ラウンド32)
- 2026年11月14日:日本対ブラジル(シンガポールで開催予定)
なお、2026年W杯の試合は開催地のヒューストンでは6月29日、日本時間では6月30日に行われた。日本側の記録で「1-2」と表記されることもあるが、公式のホーム・アウェー表記ではブラジル2-1日本となる。
【2025年10月14日】日本代表がブラジルに3-2で歴史的逆転勝利!得点者と試合展開
2025年10月14日、東京スタジアムで行われたキリンチャレンジカップ2025。日本代表は5度のワールドカップ優勝を誇るブラジル代表と対戦した。
試合前まで日本はブラジルとの13試合で11敗2分け。勝利経験が一度もない相手だった。ところが、この試合で日本は過去の対戦記録を塗り替えることになる。
前半は0-2。ブラジルの攻撃力に苦しんだ日本
試合序盤、日本は積極的に攻撃を仕掛けたものの、ブラジルの中盤を中心としたパスワークに主導権を握られる時間が続いた。
先制点が生まれたのは26分。ブルーノ・ギマランイスらが絡んだ攻撃から、パウロ・エンリケが右足でゴールを決めた。
さらに32分には、ルーカス・パケタの浮き球のパスを受けたガブリエウ・マルチネッリが左足で追加点。日本は前半を0-2で折り返した。
ブラジルの攻撃に対し、日本は3バックの両脇を狙われ、守備時には5-4-1のブロックを形成して対応していた。守備の形を整えても、相手の技術と攻撃のテンポを完全に抑えることはできなかった。
後半に3得点!南野・中村・上田が試合をひっくり返す
試合の流れが変わったのは後半開始直後だった。
日本は堂安律、鎌田大地、上田綺世、南野拓実らが高い位置からプレッシャーをかけ、ブラジルのビルドアップを妨害。前半とは異なる積極的な姿勢が、得点につながっていく。
52分、南野拓実が右足でゴール。ブラジルのボールロストに反応し、こぼれ球を冷静に押し込んで1-2とした。
続く62分には、途中出場の伊東純也が右サイドから鋭いクロスを供給。逆サイドに走り込んだ中村敬斗が右足で合わせ、相手DFに当たったボールがゴールへ。日本が2-2に追いついた。
そして71分、伊東純也のコーナーキックから上田綺世がヘディングシュートを決め、ついに3-2と逆転した。
その後はブラジルの反撃を受けたが、GK鈴木彩艶を中心に守備陣が対応。44,920人が見守った東京スタジアムで、日本代表は最後までリードを守り切った。
2025年ブラジル戦の日本代表スタメンとフォーメーション
Jリーグ公式の試合記録では、日本の基本システムは3-4-2-1。最終ラインを3人で構成し、両サイドの選手が攻守に幅広く関わる布陣だった。
先発メンバーは以下のとおり。
- GK:鈴木彩艶
- DF:谷口彰悟、渡辺剛、鈴木淳之介
- MF:佐野海舟、鎌田大地、堂安律、中村敬斗、久保建英、南野拓実
- FW:上田綺世
注目したいのは、伊東純也の途中出場だ。久保建英に代わって投入された伊東は、2点目のクロスと3点目のコーナーキックで決定的な仕事をした。
つまり、2025年の勝利は先発メンバーだけで作られたものではない。試合途中の修正と交代選手の働きが、勝敗を決める大きな要因になった。日本サッカー協会の公式試合報告にも、後半のプレッシング強化と選手交代による攻撃の変化が記録されている。
出典:日本サッカー協会公式試合報告、Jリーグ公式試合記録。
【2026年W杯ラウンド32】日本代表はブラジルに1-2で敗戦!得点者とスタメン
2025年の歴史的勝利から約8か月後、日本とブラジルは2026 FIFAワールドカップの決勝トーナメントで再び対戦した。
舞台はアメリカ・ヒューストンのHouston Stadium。現地時間2026年6月29日に行われたラウンド32の一戦には、68,777人が来場した。
結果はブラジル2-1日本。日本は先制に成功したものの、後半に2失点し、ワールドカップから姿を消した。
29分に佐野海舟が先制!日本が前半をリード
試合の均衡を破ったのは日本だった。
29分、佐野海舟がゴールを決め、日本が1-0と先行。ブラジル相手にワールドカップの舞台でリードを奪う展開となった。
日本は前半を1-0で終了。2025年の親善試合とは異なり、世界最高峰の大会のノックアウトステージでブラジルに対して先手を取ったことは、大きな意味を持つ。
56分にカゼミーロ、90+5分にマルチネッリが得点
しかし、後半に入るとブラジルが反撃する。
56分、カゼミーロが同点ゴール。ブラジルは1-1に追いつき、試合を振り出しに戻した。
日本も交代選手を投入しながら勝ち越しを目指したが、決定的な追加点を奪うことができない。
そして90+5分、ガブリエウ・マルチネッリが決勝ゴール。試合終了間際にブラジルが2-1と逆転し、そのまま勝利を収めた。
日本にとっては、先制して試合を進めながら最後に勝ち切れなかった悔しい結果となった。
2026年W杯ブラジル戦の日本代表スタメン
Jリーグ公式の試合記録に掲載された日本の先発11人は次のとおり。
- GK:鈴木彩艶
- DF:谷口彰悟、伊藤洋輝、冨安健洋
- MF:堂安律、前田大然、中村敬斗、伊東純也、鎌田大地、佐野海舟
- FW:上田綺世
ブラジルはアリソン、マルキーニョス、カゼミーロ、ブルーノ・ギマランイス、ビニシウス・ジュニオール、マテウス・クーニャらを先発起用した。
この試合の要点は、2025年の親善試合で得た自信を、ワールドカップの勝ち抜き戦で最後まで維持できなかったことだ。先制できる力と、リードを守り切る力は別の課題である。
日本サッカー協会とJリーグの公式記録では、得点時間とスコアはいずれも佐野29分、カゼミーロ56分、マルチネッリ90+5分、ブラジル2-1日本と確認できる。
【歴代対戦成績】日本代表とブラジルの通算成績は1勝2分け12敗
2025年の歴史的勝利によって、日本はブラジルとの長年の連敗記録を止めた。しかし、2026年のワールドカップで再び敗れたため、通算成績は更新されている。
2026年9月3日に日本サッカー協会が公表した代表チーム関連データによると、ブラジルとの通算対戦成績は1勝12敗2分け、9得点39失点だ。
2025年10月の勝利直後は1勝2分け11敗だったが、2026年W杯の敗戦によって12敗となった。
日本対ブラジルの主要対戦記録・関係者一覧
| 時期・大会 | 日本代表の得点者 | ブラジル代表の得点者 | 結果・意味 |
|---|---|---|---|
| 2025年10月14日 キリンチャレンジカップ |
南野拓実、中村敬斗、上田綺世 | パウロ・エンリケ、ガブリエウ・マルチネッリ | 日本3-2ブラジル。日本の初勝利 |
| 2026年6月29日 W杯ラウンド32 |
佐野海舟 | カゼミーロ、ガブリエウ・マルチネッリ | ブラジル2-1日本。日本は敗退 |
| 2026年11月14日 シンガポールでの再戦予定 |
試合前 | 試合前 | 通算16度目の対戦予定 |
| 2026年9月時点の通算成績 | 9得点 | 39得点 | 日本1勝12敗2分け |
この数字から分かるのは、2025年の勝利が歴史的な出来事である一方、ブラジルが依然として日本にとって非常に高い壁であるということだ。
ただし、通算成績だけで現在の実力差を判断するのも適切ではない。対戦した時代、選手構成、試合の重要度、監督の戦術によって試合内容は変わる。2025年の親善試合と2026年のワールドカップを並べて見ることで、日本代表の進歩と課題をより具体的に理解できる。
【森保ジャパンの戦術分析】なぜ2025年は勝ち、2026年は敗れたのか
2試合を比較するうえで重要なのが、森保一監督の戦術と試合中の修正力だ。
2025年はハイプレスへの切り替えが成功
2025年のブラジル戦で、日本は前半に守備ブロックを作って対応したものの、相手の攻撃を十分に抑えられなかった。
試合後、森保監督は前半に予定していたプレッシングが十分に機能しなかったことを振り返り、ハーフタイムに選手間で冷静に修正点を共有したと説明している。
その結果、後半は前線の選手が連動してボールを奪いに行く形が明確になった。特に南野、鎌田、堂安、上田らの連携によって高い位置でボールを奪い、相手ゴールに直結する攻撃を作れたことが大きかった。
加えて、伊東純也の投入によって右サイドの攻撃が活性化。クロスとセットプレーから得点が生まれたことも、森保采配の成果として注目された。
2026年W杯では先制後の試合運びが課題に
一方、2026年のラウンド32では、日本が先制した後に追加点を奪えず、ブラジルに同点とされた。その後、試合終了間際に決勝点を許している。
この結果から考えるべきなのは、強豪相手に先制する能力だけではない。リードした状態で相手の圧力をどう受け止めるか、攻撃の脅威を維持できるか、試合終盤の集中力をどう保つかという問題だ。
特にノックアウトステージでは、親善試合のように次の試合で修正する余裕はない。90分を通じたゲームコントロールと、最後の数分間の判断が大会の行方を左右する。
ブラジルの強さは個人能力だけではない
ブラジル代表の強みは、ビニシウス・ジュニオールやガブリエウ・マルチネッリといった攻撃的な選手の突破力だけではない。
カゼミーロやブルーノ・ギマランイスのように、中盤で試合のテンポを調整できる選手がいることも大きい。守備から攻撃への切り替えや、相手が疲れ始める時間帯の攻撃の質が、試合終盤の得点に結びつく。
日本がブラジルに勝つためには、相手の個人技を警戒するだけでなく、中盤の主導権争いでどこまで対抗できるかが重要になる。
2025年の3-2は、日本に世界の強豪と対等に戦える可能性を示した。2026年の1-2は、その可能性を本当の勝利に変えるために必要な課題を示した。両試合は、森保ジャパンの成長を考えるうえで一つの連続した物語になっている。
【2026年11月14日】日本代表とブラジルの次回対戦日程・放送予定
次の注目カードは、2026年11月14日にシンガポールで行われる日本代表対ブラジル代表だ。
日本サッカー協会が発表した大会情報によると、この試合は「MIZUHO BLUE CHALLENGE THE KALLANG FOOTBALL SERIES SINGAPORE」の一戦として開催される。2026年ワールドカップで対戦した両国が、約4か月半ぶりに顔を合わせることになる。
日本対ブラジル戦の日程・会場
- 試合日:2026年11月14日(土)
- 対戦:日本代表対ブラジル代表
- 大会:MIZUHO BLUE CHALLENGE THE KALLANG FOOTBALL SERIES SINGAPORE
- 会場:シンガポール・ナショナルスタジアム
- キックオフ:現地時間18時15分/日本時間19時15分
- テレビ放送:テレビ朝日系全国ネット
- ネット配信:U-NEXTにて無料ライブ配信・見逃し配信
テレビ放送・配信についても日本サッカー協会が公表している。日本国内で観戦する場合は、日本時間19時15分を基準に予定を確認しておきたい。
11月の再戦で注目したい3つのポイント
1. 佐野海舟を中心とする中盤の守備と攻撃の切り替え
2026年W杯では佐野海舟がブラジルから先制点を奪った。攻撃面だけでなく、中盤でのボール奪取や相手の攻撃を遅らせる働きが重要になる。ブラジルの中盤に自由を与えないことが、日本の試合運びを安定させるポイントだ。
2. 日本のサイド攻撃と伊東純也らの突破力
2025年の勝利では伊東純也が途中出場から2つの得点に関わった。日本のサイド攻撃はブラジルの守備を崩す有効な手段の一つだ。相手の最終ラインを横に動かし、中央にスペースを作れるかが見どころとなる。
3. 試合終盤の守備とゲームコントロール
2026年W杯の敗因を考えるうえで、90分を通じた集中力は避けて通れないテーマだ。特に同点の時間帯やリードしている状況で、どのように攻撃と守備のバランスを取るか。試合終盤の交代策も含め、森保監督の采配に注目したい。
11月のブラジル戦に向けた日本代表の直近成績
ワールドカップ終了後、日本代表は9月と10月に国内で国際試合を行っている。JFAの2026年スケジュールによると、主な結果は次のとおりだ。
- 9月24日:ウルグアイに3-1で勝利
- 9月28日:ベネズエラに2-1で勝利
- 10月1日:エクアドルと0-0、PK戦5-4で勝利
- 10月5日:ニュージーランドに2-1で勝利
ワールドカップ後の4試合では、90分以内の敗戦はない。ブラジル戦に向けて、チームの立て直しと選手層の確認を進めている状況だ。
なお、11月14日の試合はワールドカップのようなノックアウト方式ではない。大会規定では各試合90分で終了し、延長戦やPK戦は行われず、最終順位も決定しない。試合前の時点で先発メンバーとフォーメーションは確定していないため、直前の公式発表が重要になる。
出典:日本サッカー協会2026年大会概要、代表日程、テレビ放送・配信情報。
【よくある質問】日本代表とブラジルの対戦に関するFAQ
Q1:日本代表はブラジルに勝ったことがありますか?
A1:あります。2025年10月14日のキリンチャレンジカップ2025で、日本はブラジルに3-2で逆転勝利しました。南野拓実、中村敬斗、上田綺世が得点し、14度目の対戦で初勝利を記録しました。
Q2:2026年FIFAワールドカップの日本対ブラジルの結果は?
A2:2026年6月29日のラウンド32で、ブラジルが2-1で日本に勝利しました。日本は29分に佐野海舟が先制しましたが、56分にカゼミーロ、90+5分にガブリエウ・マルチネッリが得点しました。
Q3:日本代表とブラジルの通算対戦成績は?
A3:2026年9月時点で、日本から見て1勝12敗2分けです。日本の総得点は9、失点は39となっています。
Q4:次の日本対ブラジル戦はいつですか?
A4:2026年11月14日(土)にシンガポール・ナショナルスタジアムで開催予定です。現地時間18時15分、日本時間19時15分キックオフです。
Q5:2026年11月14日のブラジル戦はどこで見られますか?
A5:テレビ朝日系全国ネットで生中継されるほか、U-NEXTで無料ライブ配信と見逃し配信が予定されています。
まとめ:日本代表はブラジルにどこまで迫れるのか?【プロの結論】
日本代表とブラジル代表の対戦は、2025年10月の3-2という歴史的な勝利と、2026年W杯ラウンド32での1-2という悔しい敗戦によって、両国の実力関係を改めて考える機会となった。
2025年の試合では、後半のハイプレスと伊東純也の途中出場が逆転の原動力になった。一方、2026年のワールドカップでは佐野海舟の先制点がありながら、カゼミーロとマルチネッリに得点を許し、最後までリードを守れなかった。
通算成績は1勝12敗2分け。数字だけを見ればブラジルが圧倒的に優位だが、2025年の勝利は日本が世界の強豪に対して戦術的な工夫とチーム力で結果を出せることを証明した。
プロの先制した後の試合運び、中盤の主導権争い、交代選手の起用、そして試合終盤の守備強度。この4点が、2026年W杯で残した課題への回答になる。
ブラジルに勝つことはもちろん大きな目標だ。しかし、それ以上に重要なのは、世界のトップレベルを相手に90分間、自分たちのサッカーを貫けるかどうかだ。
2025年の歴史的勝利を一度限りの快挙で終わらせるのか、それとも継続的な競争力へと変えていくのか。2026年11月14日のシンガポールでの再戦は、森保ジャパンの現在地を測る重要な一戦になる。