子供部屋をきょうだいで共有していたものの、成長するにつれて「そろそろ別々の部屋が欲しい」「勉強に集中できるスペースをつくりたい」と考える家庭は少なくありません。そこで検討したいのが、子供部屋の間仕切りです。しかし、いざ部屋を分けようとすると、固定壁を新設するリフォーム、可動式パーティション、間仕切り収納、カーテンやロールスクリーンなど選択肢が多く、どれが最適なのか迷いがちです。
2026年11月現在、間仕切りの選択では初期費用だけでなく、防音性、採光・換気、エアコンやコンセントの配置、将来の撤去費用まで考える必要があります。特に、子どもが独立した後に元の広い部屋へ戻す可能性があるなら、設置時点で将来の使い方まで想定しておくことが大切です。費用の目安からDIYの注意点、きょうだいで部屋を分けるタイミングまで、具体的に解説します。
【まず結論】子供部屋の間仕切りは固定壁・可動式・家具・カーテンのどれが最適?

子供部屋の間仕切りは、何を優先するかによって最適な方法が変わります。完全な個室が必要なのか、寝る場所と勉強する場所を分けたいだけなのか、数年後に元の広さへ戻したいのか。この違いを整理すると、選択肢を絞り込みやすくなります。
1. 固定壁:防音性とプライバシーを優先する家庭向け
固定壁は、木材や軽量鉄骨などで下地を組み、石こうボードを取り付けて壁紙で仕上げる方法です。必要に応じてドアも設置すれば、独立した2つの個室に近い環境をつくれます。
最大のメリットは、ほかの方法よりもプライバシーを確保しやすいことです。きょうだいで就寝時間が異なる場合や、受験勉強、オンライン授業、通話などが増えた場合にも対応しやすくなります。
一方、設置後の移動や撤去には工事が必要です。壁をつくる位置によっては、照明、コンセント、エアコン、換気設備の変更も発生します。将来撤去する可能性が高い家庭では、初期費用だけで判断しないことが大切です。
おすすめの家庭:中学生以上のきょうだいがいて、個室としての独立性や音への配慮を優先したい家庭。
2. 可動式間仕切り:生活スタイルに合わせて空間を変えたい家庭向け
可動式間仕切りは、スライドパネルや引き戸、天井レール式のパーティションなどを使い、必要に応じて開閉できる方法です。
開ければ広い共有スペース、閉めればそれぞれのプライベート空間として使えるため、子どもの成長に合わせて柔軟に使い分けられます。小さいうちは開放しておき、個室が必要になった段階で仕切るといった運用にも向いています。
ただし、製品によって遮音性能は大きく異なります。一般的な簡易パネルや引き戸は、固定壁ほど音を遮断できません。また、天井吊り式の製品では天井下地の補強が必要になることもあります。
メリット:開閉によって部屋の広さを調整でき、将来の間取り変更にも対応しやすい。
デメリット:遮音性や気密性に限界があり、製品によっては設置工事も必要。
3. 間仕切り収納:収納不足と部屋の分割を同時に解決
間仕切り収納は、本棚やクローゼット、両面収納家具などを部屋の中央に配置し、空間を分ける方法です。
子供部屋では、教科書、衣類、ランドセル、趣味の道具など、成長とともに収納する物が増えていきます。間仕切り収納なら、空間を区切りながら収納量も増やせるため、限られた広さを有効活用できます。
両面から使える収納棚を選べば、きょうだいそれぞれが自分の側から物を出し入れできます。背板のあるタイプなら視線も遮りやすく、収納家具を置くだけの方法よりプライバシーを確保しやすくなります。
ただし、収納家具は奥行きが必要です。家具を設置した結果、ベッドや机の配置が窮屈になったり、通路が狭くなったりすることもあります。背の高い家具は転倒対策も欠かせません。
4. カーテン・ロールスクリーン・アコーディオンカーテン:手軽さと低コストを優先
工事をできるだけ避けたい場合は、カーテンやロールスクリーンが候補になります。天井や壁に設置したレールから布を下ろすだけなので、比較的簡単に空間を区切れます。
ロールスクリーンは、使わないときに巻き上げて収納できるのが特徴です。部屋を広く見せたい場合や、日中はきょうだいで一緒に過ごし、着替えや就寝時だけ視線を遮りたい場合に向いています。
アコーディオンカーテンは、蛇腹状のパネルを横に折りたたむタイプです。必要なときだけ閉められ、布製カーテンよりも空間を仕切った印象をつくりやすいのが特徴です。
ただし、これらの方法は基本的に音を遮る性能が低く、完全な個室にはなりません。光や視線を遮ることと、音や空気を遮断することは別の問題です。
おすすめの家庭:小さな子どものいる家庭、短期間だけ仕切りたい家庭、将来の撤去を簡単にしたい家庭。
【2026年最新】子供部屋の間仕切り費用相場と工期・撤去費用を比較
子供部屋の間仕切りリフォームでは、仕切り本体の価格だけでなく、設置工事、壁紙、電気配線、ドア、エアコンなどの付帯費用によって総額が変わります。
SUUMOの2026年1月更新記事では、幅2.7~3.6m程度の間仕切り壁を新設する場合、材料費や施工費、養生などを含めて20万~30万円程度が目安として紹介されています。一方、ホームプロでは壁の新設を8万~23万円、可動式収納を20万円程度まで、カーテン・ブラインド類を1万円からとしています。
金額に幅があるのは、施工範囲や仕上げ、設備工事の有無が異なるためです。特に壁だけをつくる工事と、2つの個室として完成させる工事は、同じ「間仕切りリフォーム」でも費用が大きく異なります。
間仕切り方法別の費用・工期比較
| 間仕切り方法 | 費用の目安 | 工期の目安 | 特徴・注意点 |
|---|---|---|---|
| 固定壁の新設 | 約8万~30万円 | 約2~3日 | 防音・プライバシーに有利。仕上げや施工範囲で変動。 |
| 配線・建具を含む本格工事 | 約50万~100万円 | 約2~4週間 | ドアや電気設備を含む個室化に対応。 |
| 可動式パネル・引き戸 | 約13万~15万円程度の事例あり | 約1日~ | 開閉可能。製品や天井補強の有無で変動。 |
| 間仕切り収納 | 小型・可動式は20万円以下、大型収納は20万円以上の場合も | 約1日 | 収納と仕切りを兼用。転倒防止が必要。 |
| アコーディオンカーテン | 約6万円 | 半日~1日 | 開閉しやすいが遮音性は低い。 |
| カーテン・ロールスクリーン | 約1万円~ | 即日~半日程度 | 手軽で撤去しやすい。音はほとんど遮れない。 |
| 固定壁の撤去 | 約10万~20万円 | 現場・補修範囲による | 解体・処分に加えて壁紙や床の補修が必要になる場合がある。 |
※金額は住宅関連事業者が公表している施工事例や費用目安を整理した参考値です。全国一律の標準価格ではありません。可動式パネルの金額は幅3.6mの施工料金事例を参考にしています。現地調査、製品仕様、住宅の構造によって見積もりは変わります。
固定壁の新設は8万~30万円が一つの検討目安
固定壁の費用は、壁の幅や高さ、下地の状態、壁紙の仕上げによって変動します。
ホームプロが紹介する標準的な壁の新設費用は8万~23万円です。一方、SUUMOの土屋ホームトピアへの取材記事では、幅2.7~3.6m程度の壁を新設する場合、20万~30万円程度を目安としています。
この差は、施工範囲や仕上げの違いによるものです。既存の壁紙をそのまま残して新設部分だけを仕上げるのか、部屋全体のクロスを張り替えるのかでも金額は変わります。
加えて、ドアを設ける、照明を分ける、コンセントを追加する、エアコンを増設するといった工事を加えれば、費用は上がります。
配線・建具を含めると50万~100万円になることも
パナソニックの子ども部屋リフォーム費用情報では、簡易的な間仕切り設置は約10万~20万円、配線・建具を含む本格的な間仕切り設置は約50万~100万円、工期は2~4週間とされています。
これは単に壁をつくるだけでなく、電気設備や建具を含めたリフォームの参考価格です。見積もりを比較するときは「間仕切り壁工事一式」という表記だけでなく、何が含まれているのかを確認してください。
将来の撤去費用も忘れない
子どもが独立した後、2つに分けた部屋を再び一つに戻したいと考える家庭もあります。
SUUMOの2026年1月更新記事では、撤去を前提として施工した間仕切り壁でも、解体、処分、施工費を含めて約10万~20万円が目安として紹介されています。加えて、撤去後のビス穴や壁紙の補修、床の復旧などが必要になる場合もあります。
将来の撤去を想定するなら、設置時に施工会社へ「撤去時にどの部分を補修する必要があるか」「床や天井に跡が残るか」「撤去費用はどの程度か」を確認しておきましょう。
【失敗しない比較】防音性・採光・換気で間仕切りの満足度が変わる
間仕切りを設置した家庭で問題になりやすいのが、音、光、風の通り方です。部屋を2つに分けること自体はできても、実際に生活を始めると「隣の声が聞こえる」「片方の部屋が暗い」「エアコンが効かない」といった不便が生じる場合があります。
防音対策は壁の中だけでなく、隙間と開口部も確認
固定壁を新設する場合、壁の内部にグラスウールなどの吸音材を入れる方法があります。
SUUMOの記事では、間仕切り壁の内部にグラスウールを入れる場合、追加費用の目安は約1万~2万円と紹介されています。隣室への音の伝わり方を軽減する方法の一つですが、これだけで完全な防音室になるわけではありません。
音は壁だけでなく、天井裏、床、ドアの隙間、換気用の開口部などからも伝わります。特に、天井まで届かない間仕切りや、上部が開いたルーバータイプは、空気が流れやすい反面、音や話し声も伝わりやすくなります。
受験勉強やオンライン会議などで静かな環境が必要なら、次の点を確認しましょう。
- 壁の内部に吸音材を入れるか。
- 天井まで壁を設けるか、上部に隙間を残すか。
- ドアに隙間ができにくい構造を選ぶか。
- 換気口や天井裏を通じた音の伝わり方を確認するか。
- 必要に応じて床や天井側の防音対策も検討するか。
また、きょうだいの生活時間が違う場合は、壁の防音性能だけでなく、ドアの開閉音や照明の光漏れも考慮すると、暮らし始めてからの不満を減らせます。
採光不足を防ぐには窓の位置が最重要
部屋を2つに分ける際、特に注意したいのが窓の位置です。
例えば、窓が一つしかない横長の部屋を中央で完全に分けると、片方の部屋には直接外光が入らなくなる可能性があります。照明を追加すれば明るさを補える場合はありますが、窓からの自然光とは性質が異なります。
建築基準法第28条と関連する政令では、住宅の居室に必要な採光について、原則として床面積の7分の1以上に相当する有効な開口部面積を求めています。一定の条件を満たし、床面で50ルクス以上の照度を確保する照明設備などを設置する場合には、10分の1以上まで緩和される仕組みもあります。
このため、壁で完全に分けて2つの独立した居室にする場合は、それぞれの部屋が採光条件を満たせるか、事前に施工会社や建築士へ確認する必要があります。窓のない側を単純に照明だけで補えばよい、という考え方には注意してください。
採光を確保しやすい方法としては、半透明のパネルや採光タイプの引き戸、光を通す間仕切りなどがあります。ただし、光が通ることと建築基準法上の採光条件を満たすことは同じではありません。
換気と風通しを確保する工夫
部屋を分割すると、窓を開けても空気が反対側まで流れにくくなることがあります。特に、窓が片側に集中している間取りでは注意が必要です。
国土交通省が示す建築基準法の換気規定では、住宅の居室について、床面積の20分の1以上の換気に有効な開口部を設ける方法のほか、自然換気設備や機械換気設備などによって換気を確保する方法が示されています。
実際のリフォームでは、次のような工夫が考えられます。
- 壁の上部にルーバーを設ける。
- 天井まで壁を設けず、空気の通り道を確保する。
- 採光・通風タイプの建具を選ぶ。
- 既存の換気口や給気口を塞がないようにする。
- 機械換気の給気・排気経路が分断されないよう確認する。
ただし、上部を開ける方法は防音性やプライバシーを低下させる可能性があります。採光、換気、遮音のうち、どれを優先するかを家族で決めておくと、仕切り方を選びやすくなります。
【間取りと設備の落とし穴】コンセント・エアコン・照明は設置前に計画する
子供部屋を2部屋に分ける際、壁の位置ばかりに目が向き、設備の配置を後回しにしてしまうことがあります。しかし、実際に個室として使うなら、電源、照明、空調の使い勝手も同じくらい重要です。
コンセントと照明は両方の部屋に必要
間仕切りによって、既存のコンセントが片方の部屋に偏ることがあります。スマートフォンの充電、パソコン、デスクライト、学習用タブレットなどを使うことを考えると、机やベッドの配置に合わせて電源の位置を決めたいところです。
特に、壁を新設する位置が既存のコンセントやスイッチと重なる場合は、配線の移設や増設が必要になることがあります。コンセントの増設は電気工事に該当する作業もあるため、資格を持つ電気工事業者に依頼してください。
照明についても、片方の部屋だけで操作できる状態にならないよう、スイッチの位置や回路を確認しましょう。2つの部屋を別々に使うなら、照明も独立して操作できる設計が便利です。
エアコン1台で2部屋を冷暖房できるとは限らない
間仕切りを設置すると、これまで一つの空間全体に届いていた冷暖房の風が、壁によって遮られることがあります。
エアコンが片方の部屋にしかない場合、もう一方の部屋は夏に暑く、冬に寒くなる可能性があります。特に天井まで届く固定壁を設置する場合は、空調の問題を軽視できません。
検討したいのは、次のような方法です。
- それぞれの部屋にエアコンを設置する。
- 既存エアコンの位置と風向きを見直す。
- 必要に応じてサーキュレーターなどで空気を循環させる。
- エアコン用コンセントや専用回路、室外機の設置場所を確認する。
- 冷媒配管を通せる経路があるか施工会社に確認する。
サーキュレーターは空気を循環させる補助設備であり、独立した部屋の空調を必ず均一にできるわけではありません。特に、完全に閉め切る個室をつくるなら、各室の冷暖房能力を検討してください。
2部屋に分ける間取りで確認したい5つの項目
間仕切りの位置を決める前に、間取り図へ次の項目を書き込んでみましょう。
- 窓:両方の部屋に十分な採光と換気を確保できるか。
- 出入口:それぞれの部屋へ独立して出入りできるか。
- 電源:机やベッドの配置に合わせてコンセントを使えるか。
- 空調:両方の部屋に冷暖房が行き届くか。
- 収納:きょうだいそれぞれの衣類や学用品を収納できるか。
特に、ドアが一つしかない部屋を完全に分割すると、片方の部屋からもう片方を通らなければ出入りできない間取りになることがあります。個室化するなら、出入口の数と動線を先に確認が必要です。
【おしゃれで実用的】間仕切り収納・パーテーション・ロールスクリーンの選び方
子供部屋の間仕切りは、機能性だけでなくインテリアとの相性も大切です。特に家具やパーテーションを使う場合、色や素材を工夫すれば、圧迫感を抑えながらおしゃれな空間をつくれます。
間仕切り収納は両面から使えるタイプがおすすめ
収納を兼ねた間仕切りを選ぶなら、両面から使える本棚やオープンラックが便利です。片方の子どもは教科書や文房具、もう片方は衣類や趣味の道具を収納するなど、それぞれの生活スタイルに合わせて使えます。
ただし、背の高い収納家具は地震の際に転倒する危険があります。壁や天井に固定できる製品を選び、設置場所の下地や固定方法を確認してください。ベッドを家具の転倒範囲に置かないことも重要です。
おしゃれなパーテーションは素材と高さで印象が変わる
圧迫感を抑えたい場合は、格子状のパーテーションや半透明パネルが候補になります。
木製ルーバーはナチュラルなインテリアに合わせやすく、光や空気が通るため、部屋を完全に閉じた印象にしにくいのが特徴です。白やグレーのパネルは、シンプルな家具や北欧風のインテリアにもなじみやすくなります。
また、子どもの好みに合わせて壁紙やパネルの色を変える方法もあります。固定壁の場合でも、新設部分だけをアクセントクロスにすれば、既存の壁紙を全面的に張り替えずにデザイン性を高められます。
ロールスクリーンは上下の開閉で使い分ける
ロールスクリーンの魅力は、必要なときだけ下ろせることです。日中は巻き上げて広い空間を維持し、着替えや就寝時には下ろすといった使い方ができます。
透けにくい遮光タイプなら視線や光を遮りやすく、採光を重視するなら透過性のある生地を選べます。部屋の色に合わせて生地を選べば、インテリアの一部としても活用できます。
一方、遮光性が高い製品でも、防音性が高いとは限りません。隣室の声や生活音を抑えたい場合は、別の方法を組み合わせる必要があります。
アコーディオンカーテンは開閉のしやすさが魅力
アコーディオンカーテンは、必要に応じて横方向へ開閉できるため、使わないときに仕切りを端へ寄せられます。子どもが小さいうちは開けておき、個室感が必要になったら閉めるといった使い方にも対応します。
素材やデザインも複数あり、木目調やファブリック調など、部屋の雰囲気に合わせて選べます。ただし、一般的な製品では上下や側面に隙間が生じるため、音漏れや冷暖房効率の面では固定壁に及びません。
【DIYで間仕切りをつくる方法】安全性と将来の撤去まで考える
費用を抑えるために、子供部屋の間仕切りをDIYしたいと考える家庭もあるでしょう。実際、カーテンや置き型パーテーション、簡易的な家具の配置なら、比較的取り入れやすい方法です。
ただし、固定壁を自作する場合は注意が必要です。SUUMOの記事で取材協力した土屋ホームトピアも、DIYで壁を設ける場合の火災や地震への対策を指摘しています。施工経験のない人が壁を自作すると、耐火性や転倒・倒壊への配慮が不十分になる可能性があります。
初心者でも取り組みやすいDIY方法
方法1:カーテンレールを使う
天井や壁の下地を確認し、適切な取付金具を使ってレールを設置します。カーテンを取り付ければ、簡易的な仕切りとして使えます。賃貸住宅では、穴あけや固定方法について管理会社や大家の許可を確認してください。
方法2:置き型パーテーションを設置する
市販の自立式パネルを設置する方法です。設置や移動が簡単で、模様替えにも対応できます。ただし、地震時の転倒リスクがあるため、メーカー指定の転倒防止対策を守り、ベッドの近くや避難経路には置かないようにします。
方法3:低めの収納家具で空間を分ける
腰高程度の収納棚を部屋の中央に配置する方法です。小さな子どもでも親の目が届きやすく、完全に視線を遮らないため、ゆるやかな仕切りとして使えます。収納家具の固定や設置場所には十分注意してください。
DIYで避けたい工事
次のような作業は、専門業者への相談をおすすめします。
- 石こうボードや下地材を使った天井までの固定壁の新設。
- 天井下地の補強を必要とする吊り下げ式パーティションの施工。
- コンセントや照明スイッチの移設・増設。
- エアコンの専用回路や配線、冷媒配管の工事。
- 既存の壁や柱など、建物の構造に関係する部分の変更。
DIYで節約できるのは、主に製品代や簡易的な設置作業の費用です。安全性や耐久性に関わる工事まで無理に自分で行うと、結果的に補修費用が増える可能性があります。
【きょうだいで部屋を分けるタイミング】年齢よりも生活の変化を基準にする
子供部屋をいつから分けるべきかについて、すべての家庭に当てはまる決まった年齢はありません。きょうだいの年齢差、性格、生活リズム、家庭の間取りによって適切な時期は異なります。
パナソニックの子ども部屋リフォーム情報でも、小学校低学年までは兄弟で一部屋を共有し、中学生以降に個室を希望する場合があることを踏まえ、成長に合わせて段階的にリフォームする方法を紹介しています。
部屋を分けることを考えたいサイン
次のような変化があれば、間仕切りを検討するタイミング可能性があります。
- 子どもが自分だけの空間を欲しがるようになった。
- 就寝時間や起床時間がきょうだいで異なるようになった。
- 勉強やオンライン学習に集中できる場所が必要になった。
- 着替えや持ち物など、プライバシーへの意識が高まった。
- 友人を招くときに、それぞれのスペースを確保したい。
一方、まだ幼い子どもに完全な個室を用意すると、かえって不安を感じる場合もあります。最初は家具やカーテンでゆるやかに区切り、必要に応じて壁や建具へ変更する方法もあります。
最初から2部屋に分ける予定なら新築・購入時の準備が有効
これから注文住宅を建てる場合や、住宅購入を検討している場合は、将来の間仕切りを前提にした設計がおすすめです。
SUUMOの記事では、将来2部屋に分けやすいよう、ドア、窓、収納、冷暖房機器の設置場所、コンセントなどをあらかじめ2つずつ用意するプランが紹介されています。
例えば、10~12畳程度の広い部屋を最初は共有し、子どもが成長した段階で中央に壁を設ける設計です。新築時に将来の壁の位置を想定しておけば、コンセントや照明の配線、エアコンの設置場所も計画しやすくなります。
また、間仕切りを固定する位置に必要な下地を準備しておくと、後から施工するときの選択肢が広がります。
【プロの結論】将来の撤去まで含めた総費用で判断する
子供部屋の間仕切りを選ぶとき、設置費用の安さだけを基準にするのはおすすめできません。子どもが独立した後の使い方まで考えると、判断基準は変わります。
例えば、数年間だけ個室が必要な家庭では、カーテンや可動式家具のほうが合理的な場合があります。一方、受験や在宅学習などで静かな環境を長く必要とするなら、初期費用が高くても固定壁のほうが満足度は高くなりやすいでしょう。
特に意識したいのは、次の3つです。
- 現在の暮らし:防音、プライバシー、収納、空調など、今すぐ必要な機能を整理する。
- 数年後の暮らし:子どもの成長や進学に伴って、部屋の使い方がどう変わるかを想定する。
- 将来の住まい:子どもの独立後に部屋を戻すのか、書斎や収納スペースとして使うのかを考える。
また、マンションの場合は管理規約や管理会社への確認、賃貸住宅では貸主の許可も必要です。壁の新設や撤去を行う前に、建物の構造や共用部分との関係も確認してください。
最も無駄が少ないのは、必要な機能を一度にすべて固定するのではなく、子どもの成長に合わせて段階的に整えていく方法です。初期費用、維持費、撤去費用を合わせて考えることが、長く満足できる子供部屋づくりにつながります。
【子供部屋の間仕切り】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:子供部屋を間仕切りする費用はいくらですか?
A1:固定壁の新設は約8万~30万円が一つの目安です。配線やドアを含む本格的な工事では約50万~100万円になる場合があります。家具やカーテンなら、より低予算で設置できる方法もあります。
Q2:子供部屋を2部屋に分ける工事は何日かかりますか?
A2:固定壁だけなら約2~3日が目安です。簡易的な間仕切りは1~3日程度で、本格的な配線・建具工事を含む場合は2~4週間かかることもあります。
Q3:間仕切り壁の防音性を高めるにはどうすればよいですか?
A3:壁の内部にグラスウールなどの吸音材を入れる方法があります。ただし、壁の上部やドア、天井裏から音が伝わることもあるため、隙間や開口部を含めて施工会社に相談しましょう。
Q4:子供部屋をカーテンやロールスクリーンで仕切っても大丈夫ですか?
A4:視線を遮ったり、簡易的なプライベート空間をつくったりする用途なら便利です。ただし、防音性や独立した個室としての機能は限定的です。採光や換気、空調への影響も考慮してください。
Q5:間仕切り壁を撤去すると費用はいくらかかりますか?
A5:SUUMOで紹介されている目安は約10万~20万円です。壁の解体や処分だけでなく、壁紙や床、天井の補修が必要になると追加費用が発生します。
Q6:窓が一つしかない部屋でも2つの個室に分けられますか?
A6:物理的に分割できる場合でも、両方を独立した居室として使うには採光・換気などの条件を確認する必要があります。採光タイプのパネルや上部開放型の仕切りなども含め、建築士やリフォーム会社に相談してください。
Q7:子供部屋を分けるのは何歳からがよいですか?
A7:一律の年齢基準はありません。個室を欲しがるようになったときや、勉強時間・就寝時間の違いが大きくなったときなど、子どもの希望と生活の変化を基準に検討するのがおすすめです。
まとめ:子供部屋の間仕切りは2026年も将来の使い方まで考えて選ぶ
子供部屋の間仕切りには、固定壁、可動式パネル、間仕切り収納、カーテン、ロールスクリーン、アコーディオンカーテンなど、さまざまな方法があります。それぞれに費用、工期、防音性、撤去のしやすさという違いがあり、家庭の事情によって最適な選択肢は変わります。
防音性とプライバシーを重視するなら固定壁、将来の間取り変更を優先するなら可動式間仕切りや収納家具、手軽さと低コストを求めるならカーテンやロールスクリーンが候補になります。
2026年の費用目安では、固定壁の新設は約8万~30万円、本格的な設備工事を含めると約50万~100万円になるケースがあります。加えて、撤去時にも約10万~20万円程度の費用を見込んでおくと安心です。
何より大切なのは、壁を設置すること自体を目的にしないことです。窓の位置、採光、換気、コンセント、エアコン、出入口、収納を総合的に確認し、子どもが安心して過ごせる空間をつくることが優先されます。
きょうだいの成長に合わせて部屋の使い方は変わります。今の暮らしに必要なプライバシーを確保しながら、将来は広い部屋に戻せる余地も残す。そんな長期的な視点で間仕切りを選ぶことが、費用面でも暮らしの快適さでも後悔しないリフォームにつながります。
主な参考資料・根拠資料: SUUMO「子ども部屋の間仕切りリフォーム」(2026年1月31日更新)、パナソニック「子ども部屋のリフォーム費用の相場・事例」、ホームプロ「家具やカーテンも!子供部屋分割リフォームで間仕切り壁はつくる?」、国土交通省「建築基準法の採光・換気に関する資料」。