春日井“寒天”たけしの基本プロフィールは以下のとおりだ。
春日井“寒天”たけし
Takeshi “Kanten” Kasugai
38歳

2026年11月2日時点
| 項目 | プロフィール |
|---|---|
| 名前 | 春日井“寒天”たけし |
| 本名表記 | 春日井健士 |
| 生年月日 | 1988年7月27日 |
| 年齢 | 38歳 |
| 出身地 | 岐阜県恵那市山岡町 |
| 身長 | 168cm |
| 主戦階級 | フライ級・バンタム級 |
| 格闘技 | 総合格闘技(MMA) |
| 主な所属・活動拠点 | 志村道場、寒天ファイトスピリット |
| 主な参戦団体 | 修斗、DEEP、HEAT、PANCRASE、RIZIN |
出典:RIZIN公式選手プロフィール、PANCRASE公式選手データ、HEAT24公式情報など。
「寒天」というリングネームの由来
特徴的なリングネームの由来は、出身地である岐阜県恵那市山岡町の特産品、細寒天だ。
山岡町は日本有数の細寒天の生産地として知られる。春日井は自身の出身地を広く知ってもらいたいという思いから、「寒天」をリングネームに取り入れた。
加えて、現在のジム名にも「寒天」を採用している。単なる格闘家のニックネームではなく、地元の文化や産業を発信する役割も持たせているのが特徴だ。
恵那市観光協会の公式サイトにも、2016年6月19日に観光大使へ任命された人物として掲載されている。格闘技を通じて地元の魅力を発信する活動は、現役時代から続く本人の重要なテーマだ。
格闘技を始めたきっかけはサッカーとテレビだった
意外に感じる人もいるかもしれないが、春日井の競技人生は最初から格闘技一筋だったわけではない。
RIZIN公式プロフィールによると、小学2年生からサッカーを始め、中学・高校でもサッカー部に所属。高校時代にはウエイトトレーニングにも力を入れていた。
高校卒業後に就職したものの、テレビで須藤元気、山本“KID”徳郁、所英男らの活躍を見たことが総合格闘技に興味を持つきっかけになった。
その後、岐阜県多治見市の格闘技教室に通い始め、アマチュア修斗で実績を積み上げる。
- 2008年:アマチュア修斗フレッシュマントーナメント優勝
- 2009年6月:アマチュア修斗中部選手権優勝
- 2009年9月:アマチュア修斗全日本選手権3位
こうした結果を残し、プロの舞台へ進んだ。
【春日井“寒天”たけしの戦績】HEAT・PANCRASE・DEEPで築いた実績
春日井の格闘家としての評価を理解するうえで、RIZINの2試合だけを見て判断するのは不十分だ。
キャリアの中心はHEATやPANCRASE、DEEPなどの国内MMA団体にある。
2026年10月に更新されたFIGHT BASEとDATA MMAの戦績データでは、通算成績は次のように整理されている。
通算MMA戦績・2026年10月時点29勝
9
3
1
通算42戦・29勝9敗3分1無効試合
戦績集計サイトによる記録。公式団体の個別試合結果と併せて参照。
HEATで2階級の王座を獲得
春日井のキャリアを語るうえで外せないのが、HEATでのタイトル獲得だ。
2016年3月のHEAT37では手塚基伸に判定勝利し、バンタム級王座を獲得。その後、フライ級に階級を下げ、同年9月のHEAT38でキム・キュソンをリアネイキッドチョークで下してフライ級王座も獲得した。
異なる階級で結果を残したことは、単純な勝敗以上に評価できる実績だ。
さらに2017年7月のHEAT40では、韓国の強豪チョ・ナムジンにリアネイキッドチョークで一本勝ち。2019年にはHEAT45のバンタム級王座決定戦で赤尾セイジにも一本勝ちを収めた。
寝技を軸としたフィニッシュ能力は、春日井の大きな武器だった。
キャリアの主要な転換点と関係者
春日井の競技人生を、対戦相手や所属団体との関係から整理すると次のようになる。
出典:RIZIN、HEAT、PANCRASE、DEEPの大会記録および格闘技専門メディアの報道。
この年表で注目したいのは、元谷友貴との関係だ。
春日井は2011年のDEEPで元谷に勝利している。その後、元谷が実力を伸ばしていく姿を刺激として受け止めていた。
2025年のMMAPLANETのインタビューでも、元谷について自身のモチベーションになっている選手だと語っている。勝敗だけでは測れない、長年の競技仲間との関係も春日井のキャリアを形づくってきた。
【春日井“寒天”たけしのRIZIN参戦歴】扇久保博正・今成正和との対戦
RIZINでの春日井の戦績は、2戦0勝2敗だ。
いずれも2021年の試合で、バンタム級の強豪との対戦だった。
1試合目:2021年6月13日 RIZIN.28
対戦相手:
RIZINバンタム級JAPANグランプリ1回戦
3R判定0-3
2021年6月13日、東京ドームで開催されたRIZIN.28のバンタム級JAPANグランプリ1回戦で扇久保博正と対戦した。
両者は約7年ぶりの再戦。春日井にとっては過去の対戦の雪辱を果たす機会でもあったが、結果は判定0-3で敗戦。トーナメントから姿を消した。
この試合は、キャリアの最後にもう一度大きな舞台で結果を残したいという春日井の思いが表れた一戦だった。
2試合目:2021年10月2日 RIZIN LANDMARK vol.1
対戦相手:
RIZIN LANDMARK vol.1
1R 2分50秒 アームバー
2試合目は、寝技のスペシャリストとして知られる今成正和との対戦だった。
結果は1ラウンド2分50秒、腕ひしぎ十字固めによる一本負け。
この敗戦を受け、春日井は格闘家としてのキャリアに区切りをつける決意を固めた。
RIZINで勝てなかったことは、キャリア全体の評価を下げるのか
ここは誤解しやすいポイントだ。
RIZINでの戦績だけを見ると2連敗だが、春日井はその前にHEATの2階級で王座を獲得し、PANCRASEでも勝利を重ねてきた選手である。
RIZINでの敗戦は事実だが、それだけで実力を判断するのは適切ではない。
むしろ、扇久保や今成といった実績ある選手との対戦を経験したことも、長い競技キャリアの一部として捉える必要がある。
【春日井“寒天”たけしの現在】寒天ファイトスピリットと引退後の活動
2026年現在の春日井を理解するには、現役時代の成績だけでなく、引退後に取り組んできた活動を見る必要がある。
中心となるのが、ジム「寒天ファイトスピリット」と東海地区のプロ練習会「寒天練」だ。
寒天ファイトスピリットの代表・トレーナーとして活動
HEAT24の公式サイトでは、春日井健士が「寒天 FIGHT SPIRIT トレーナー」として紹介されている。
また、2025年12月の公式VIA掲載情報でも、寒天ファイトスピリットの代表兼トレーナーとして紹介されている。
ジムの特徴は、プロ選手だけを対象にした専門道場ではないことだ。
公式サイトに掲載されている指導内容には、以下のような幅広いクラスがある。
- MMA(総合格闘技)
- レスリング
- ブラジリアン柔術
- ボクシング
- キックボクシング
- キッズ向けクラス
- フィットネス・一般向けトレーニング
初心者から競技志向の選手までを対象としており、子ども向けの運動指導にも力を入れている。
春日井自身は、技術だけでなく精神面の成長も重視している。スポーツメンタルトレーナーの資格を取得したことも、ジムの指導方針に影響している。
ジム名に込められた2つの意味
「寒天ファイトスピリット」という名称には、2つの意味がある。
1つは、出身地である恵那市山岡町の細寒天を多くの人に知ってもらいたいという地域への思い。
もう1つは、格闘技に必要な心技体のうち、特に「心」を大切にしたいという考えだ。
HEAT24の公式紹介では、技術指導と並んでメンタルトレーニングのアドバイスを行うことが説明されている。
これは、春日井自身が競技生活で経験した精神的な難しさと無関係ではない。
2025年のMMAPLANETのインタビューでは、練習ではできていた動きが試合で出せないことについて、現役時代からメンタル面を研究してきたと明かしている。
つまり、現役時代の失敗や葛藤を、現在は指導に還元しているわけだ。
「寒天練」とは何か?東海地区のプロ選手を支える練習会
もう1つ注目したいのが「寒天練」だ。
これは春日井が主導する東海地区のプロ選手向け練習会で、2025年のMMAPLANETのインタビューでも、プロ練習を率いながらセコンドとして活動していることが語られている。
2026年10月18日公開のDropkickのインタビューでは、約8年続いている取り組みとして紹介された。
寒天練の特徴は、単に技術を教える場所にとどまらないことだ。
春日井は自分自身の試合経験から得たメンタル面の知見を選手たちと共有し、試合に向けた準備や精神的な調整にも関わっている。
2025年のインタビューでは、練習会を仕切り、セコンドにつきながら、自分が経験したことを選手に伝えていると説明していた。
この活動によって、春日井は自分が試合に出るだけでなく、若い選手の成長を支える立場へと活動の軸を広げてきた。
【2026年最新】春日井“寒天”たけしと芦澤竜誠の関係、ヘッドコーチ論の核心
2026年の春日井を語るうえで、大きな話題となっているのが、
2026年10月18日、格闘技メディア「Dropkick」は、春日井のヘッドコーチ論をテーマにしたインタビューを公開した。
そこで明らかになったのは、春日井が単に技術を教えるトレーナーではなく、選手の精神面や競技人生まで支えようとしている姿勢だった。
芦澤竜誠との出会いは2025年大みそかの敗戦後
Dropkickのインタビューによると、2人の接点が生まれたのは、芦澤が2025年大みそかのジョリー戦で敗れた後だった。
春日井は、ABEMAで放送されていた「芦澤竜誠と行く ぶらり喧嘩旅」を見ていたという。
番組の最終回で芦澤が語った「俺は一人で戦ってた」という趣旨の言葉に、春日井は強く共感した。
なぜなら、自分自身も現役時代に孤独を感じながら戦っていた経験があったからだ。
そこで春日井から芦澤にダイレクトメッセージを送り、共に戦うことを提案した。
インタビューでは、芦澤がすぐに会いに来たことや、実際に話して相性の良さを感じたことも語られている。
2026年10月の取材時点で、一緒に活動して約9か月だった。
2026年10月3日のRIZIN長崎大会で何が起きた?
2人の関係が広く注目されたのが、2026年10月3日開催の「RIZIN LANDMARK 16 in NAGASAKI」だ。
芦澤竜誠は井上聖矢と対戦。春日井がセコンドについたこの試合は、1ラウンド4分56秒、井上のグラウンドパンチによるTKO勝ちとなった。
芦澤にとっては厳しい結果だった。
試合後のインタビューで春日井は、序盤の距離感や作戦については狙いどおりだったと振り返っている。
一方で、被弾した後に前へ出てしまったことを課題として指摘した。
春日井は、その状態を一種のパニック状態と分析し、改善できる部分があると説明している。
ここで重要なのは、敗戦を選手個人の精神力の問題だけで片づけていない点だ。
練習でできることと、試合の緊張感のなかで実行できることには差がある。その差を埋めるために、練習内容や試合中の判断を見直す必要があるという考え方だ。
「選手の親父になりたい」というヘッドコーチ論
2026年10月18日のDropkickインタビューで、特に印象的だったのが次の発言だ。
「だから、ボクは引退してからずっと選手の“親父”みたいな存在になりてえなって。」
この言葉には、春日井が指導者として目指す姿が凝縮されている。
彼が説明したのは、選手の練習を日常的に見守り、試合当日にも同じ視点で寄り添える存在の必要性だった。
春日井自身、志村道場所属時代には毎回セコンドが変わることもあり、日々の練習を継続して見てもらえる環境ではなかったと振り返っている。
その経験から、選手の状態を継続的に把握し、競技生活を一緒に考えられる指導者になりたいと考えるようになった。
ここでいう「親父」は文字どおりの親族関係ではない。選手にとって信頼できる精神的な支柱になりたいという比喩だ。
芦澤への指導は技術を増やすより、必要な部分を絞る
春日井の指導方法でも興味深いのは、何でも教えようとしないことだ。
インタビューでは、芦澤について運動神経の良さを評価したうえで、無駄な練習をさせず、必要なポイントに絞って指導したと説明している。
具体的には次のような内容だ。
- グラウンドポジションから立ち上がるためのコツ
- テイクダウンを防ぐための基本的な動き
- MMAで必要となる状況判断
- 被弾後に冷静さを取り戻すための改善
柔術の体系を最初からすべて学ばせるのではなく、本人の特性や現状に合わせて必要な技術を選ぶ考え方だ。
これは、キックボクシングを中心に経験を積んできた芦澤をMMAファイターとして育てるうえで、合理的なアプローチといえる。
春日井は、芦澤について技術の吸収が早く、数か月でMMAファイターに成長させる自信があるという趣旨の発言もしていた。
ただし、2026年10月3日の長崎大会では敗戦という結果になった。指導の成果を判断するには、今後の試合内容や改善の過程を見る必要がある。
【プロの結論】春日井のヘッドコーチ論が示すMMA指導の変化
春日井の活動から見えてくるのは、格闘技の指導者に求められる役割が、技術指導だけではなくなっていることだ。
MMAでは、打撃、レスリング、柔術など複数の技術を組み合わせる必要がある。加えて、試合中の判断力や精神状態も勝敗に影響する。
そのため、選手の長所と弱点を把握し、練習内容を取捨選択し、試合まで一貫してサポートする人間の存在には大きな意味がある。
春日井の指導スタイルは、選手自身の能力を引き出すために、技術と精神面の両方を管理する方向に向かっている。
現役時代に味わった孤独や、練習と本番のギャップを、今度は後輩のために役立てようとしている点が特徴的だ。
【春日井“寒天”たけしに関するよくある質問(FAQ)】
Q1:春日井“寒天”たけしの年齢と身長は?
春日井は1988年7月27日生まれで、2026年11月現在38歳。身長は168cm。岐阜県恵那市山岡町出身で、フライ級やバンタム級を主戦場としてきた。
Q2:春日井“寒天”たけしのRIZINでの戦績は?
RIZINでは2試合に出場し、0勝2敗。2021年6月のRIZIN.28で扇久保博正に判定負け、同年10月のRIZIN LANDMARK vol.1で今成正和にアームバーで一本負けしている。
Q3:春日井“寒天”たけしは引退した?現在も試合に出ている?
2022年5月7日のHEAT50で笹晋久と引退試合を行い、判定ドローとなった。その後も「寒天マン」として試合に出場し、2025年9月15日のDEEP127では魚井フルスイングに判定勝ち。2026年現在はジム運営や選手指導を中心に活動している。
まとめ:春日井“寒天”たけしは現役の実績を指導者として生かしている
春日井“寒天”たけしは、HEATの2階級制覇やPANCRASEでの実績を持ち、RIZINにも2度参戦した総合格闘家だ。RIZINでは勝利を挙げられなかったものの、国内MMAで長年積み重ねてきた経験は確かなものがある。
2022年の引退試合を経て、寒天ファイトスピリットの代表・トレーナーとして活動を広げ、寒天練では東海地区のプロ選手を支えてきた。さらに2026年には芦澤竜誠のMMA指導やセコンドを担い、ヘッドコーチとしての考え方も明らかにしている。
春日井のキャリアを理解するために押さえておきたい要点は3つある。
- 競技実績:RIZINの勝敗だけではなく、HEATの2階級制覇や通算42戦の実績を見る。
- 引退後の活動:2022年の引退表明後も実戦経験を重ね、2025年にはDEEPで勝利している。
- 2026年の注目点:芦澤竜誠への指導を通じて、技術だけでなく選手の精神面まで支える指導者像を打ち出している。
今後注目したいのは、芦澤のMMAファイターとしての成長と、寒天ファイトスピリットや寒天練からどのような選手が育っていくかだ。
リング上で自ら勝利を目指してきた春日井が、今度は選手の成長を支える立場でどのような実績を残すのか。2026年以降の格闘技界における活動にも注目が集まる。
主な参照資料:RIZIN FIGHTING FEDERATION公式選手情報・試合結果、HEAT24公式サイト、PANCRASE公式データベース、DEEP公式大会結果、恵那市観光協会、ゴング格闘技、MMAPLANET、Dropkick(2026年10月18日公開インタビュー)。