「したくない」を英語で伝えたいとき、最初に思い浮かぶのは “I don't want to” と考えられます。しかし、英語には “don't feel like” や “would rather not” など、気持ちの強さや相手との関係によって使い分けられる表現があります。
実は、この3つは日本語にすると似た意味でも、英語では伝わる印象が異なります。「はっきり拒否したい」「今日は気分が乗らない」「できれば遠慮したい」では、自然な英語も変わります。2026年現在も日常会話やビジネスシーンで役立つ基本表現を、意味・文法・丁寧さ・具体的な例文から整理します。
【基本を理解】「したくない」の英語は I don't want to が定番

「したくない」を最も直接的に表現できるのが “I don't want to” です。
“I want to ~” は「~したい」という意味なので、その否定形にすることで「~したくない」と伝えられます。
例えば、次のように使います。
- I don't want to work.(働きたくない)
- I don't want to talk.(話したくない)
- I don't want to go.(行きたくない)
- I don't want to do it.(それをしたくない)
- I don't want to wait.(待ちたくない)
この表現の特徴は、自分の意思が相手にはっきり伝わることです。
I don't want to の意味と使い方
“I don't want to” は、単に気分が乗らないというよりも、「自分はそれを望んでいない」という意思を表します。
例えば、友人から映画に誘われた場合を考えてみましょう。
A:Do you want to watch a movie tonight?
(今夜映画を見ない?)
B:I don't want to go out tonight.
(今夜は出かけたくないんだ)
この会話では、出かけることを望んでいないという意思が明確です。
ただし、この表現そのものが失礼なわけではありません。家族や親しい友人との会話なら自然です。一方、仕事相手や目上の人に対して単独で使うと、少し直接的に聞こえる場合があります。
「I don't want to」と「I don't want」の違い
初心者が間違えやすいのが、この2つの使い分けです。
“I don't want to” は、後ろに続く動作を省略した形です。
例えば、
A:Do you want to come with us?
(私たちと一緒に来たい?)
B:No, I don't want to.
(ううん、行きたくない)
この場合、後ろにある come with you が省略されています。
一方、“I don't want” は通常、目的語が必要です。
- I don't want it.(それはいらない)
- I don't want that.(それは欲しくない)
- I don't want your help.(あなたの助けは必要ない)
「~したくない」と動作を否定するなら、“I don't want to” を使うと覚えておきましょう。
【徹底比較】I don't want to・don't feel like・would rather notの意味とニュアンス
今回のテーマで最も重要なのが、この3つの表現の違いです。
いずれも「したくない」と訳せますが、実際には伝えている気持ちが異なります。
3つの英語表現を一覧で比較
| 英語表現 | 基本的な意味 | ニュアンス | 丁寧さ・印象 |
|---|---|---|---|
| I don't want to | ~したくない | 自分の意思を明確に伝える | 直接的 |
| I don't feel like ~ing | ~する気分ではない | 気分や意欲が乗らない | カジュアル |
| I'd rather not | できれば~したくない | 別の選択をしたい、遠慮したい | 比較的控えめ |
| I'm not in the mood to | ~する気分ではない | 現在の心理状態を強調 | カジュアル |
| I'd prefer not to | ~しないほうがよい | 丁寧に希望を伝える | 丁寧 |
1. I don't want to:意思をはっきり伝える
“I don't want to” は、3つの基本表現のなかでも直接的です。
例えば、
I don't want to talk about it.
(そのことについて話したくない)
I don't want to do this anymore.
(もうこれをしたくない)
I don't want to get involved.
(関わりたくない)
自分の意思や希望を明確に伝えたい場合に適しています。
特に、何度も頼まれていることを断る場合や、自分の気持ちを誤解されたくない場合に便利です。
2. I don't feel like:今はそんな気分ではない
“I don't feel like” は、「したくない」というよりも「今はする気になれない」という気持ちを表します。
Cambridge Dictionaryでは、feel like doing something を、何かをしたいという欲求や希望を表す表現として説明しています。
代表的な例文はこちらです。
- I don't feel like working today.(今日は仕事をする気分じゃない)
- I don't feel like cooking.(料理する気になれない)
- I don't feel like going out.(出かける気分じゃない)
- I don't feel like talking right now.(今は話す気分じゃない)
ここで重要なのは、必ずしも対象そのものが嫌いという意味ではないことです。
普段は好きなことでも、疲れていたり、気分が乗らなかったりすれば “I don't feel like” と表現できます。
3. I'd rather not:できれば遠慮したい
“I'd rather not” は、“I would rather not” の短縮形です。
「できればしたくない」「どちらかといえば遠慮したい」という、自分の希望や選択を控えめに伝えられます。
例えば、
I'd rather not go.
(できれば行きたくない)
I'd rather not talk about it.
(その話はできればしたくありません)
I'd rather not do that.
(それはできればしたくありません)
I'd rather not, if you don't mind.
(差し支えなければ、遠慮しておきたいです)
特に、誘いや提案を断るときに便利です。
Cambridge English Grammar Todayでも、“I'd rather not” は提案や依頼に対する短い断り方として紹介されています。
ただし、必ずしも非常にフォーマルな表現というわけではありません。丁寧さは声の調子や前後の言葉によっても変わります。
使い分けの要点は、自分の意思を伝えるのか、気分を伝えるのか、控えめに断るのかという違いです。
【場面別】したくない英語の例文!やりたくない・行きたくないはどう言う?
ここからは、日本語でよく使う「したくない」の具体的な英語表現を紹介します。
やりたくない:I don't want to do it
「やりたくない」は、基本的に “I don't want to do it” で表現できます。
- I don't want to do this.(これをやりたくない)
- I don't want to do my homework.(宿題をやりたくない)
- I don't want to clean my room.(部屋を掃除したくない)
- I don't feel like doing anything.(何もする気になれない)
- I'd rather not do it.(できればそれはやりたくない)
友人との会話で、もう少しくだけた言い方をしたいなら、
I don't wanna do it.
という表現もあります。
“wanna” は “want to” の口語的な発音を表した表記です。会話やカジュアルなメッセージでは見かけますが、ビジネスメールや正式な文章では “want to” を使うのが適切です。
行きたくない:I don't want to go
「行きたくない」は “I don't want to go” が基本です。
状況によって、次のように使い分けられます。
- I don't want to go.(行きたくない)
- I don't feel like going out.(外出する気分じゃない)
- I'd rather not go.(できれば行きたくない)
- I don't want to go to work.(仕事に行きたくない)
- I don't feel like going to school.(学校に行く気分じゃない)
- I'd rather stay home.(できれば家にいたい)
例えば、友人から週末の外出に誘われた場合です。
A:Do you want to go shopping this weekend?
(今週末、買い物に行かない?)
B:I'm a little tired. I don't feel like going out.
(ちょっと疲れていて、出かける気分じゃないんだ)
このように理由を添えると、単純な拒否ではなく、現在の気分を伝えられます。
気が進まない:I'm not really up for it
「したくない」と「気が進まない」は、似ているようで少し違います。
後者は、完全に拒否しているわけではなく、積極的に取り組みたい気持ちがない状態です。
自然な英語表現には次のようなものがあります。
- I'm not really up for it.(あまり気が進まない)
- I'm not keen on going.(行くことにあまり乗り気ではない)
- I'm reluctant to do it.(それをすることに気が進まない)
- I'm not in the mood.(そんな気分じゃない)
- I don't feel up to it.(それをするだけの気力・体力がない)
それぞれ微妙に意味が異なります。
“I'm not really up for it” は、体力や意欲が十分ではないときに便利です。
“I'm reluctant to do it” は、心理的な抵抗やためらいを表すため、やや改まった場面でも使えます。
“I'm not keen on going” は、特にイギリス英語でよく使われる、積極的には望んでいないという表現です。
【丁寧な断り方】したくない英語を失礼にならずに伝える方法
英語で断るときに大切なのは、必ずしも「したくない」という気持ちをそのまま言葉にする必要はないという点です。
相手からの誘いや依頼に対しては、感謝・謝罪・断る意思を組み合わせると、自然なコミュニケーションになります。
仕事や目上の人には I'd prefer not to
“I'd prefer not to” は「できれば~しないほうがよいと思います」「~は遠慮したいです」という丁寧な表現です。
- I'd prefer not to discuss this right now.(今はこの件について話すのを控えたいです)
- I'd prefer not to make a decision today.(今日は決断を控えたいです)
- I'd prefer not to comment on that.(その件についてのコメントは控えさせていただきます)
“I don't want to” よりも直接的な印象を和らげられます。
ただし、丁寧な表現でも断る意思は伝わるため、曖昧にしたくない場面にも適しています。
誘いを断るなら I'd love to, but...
相手の誘いに対して、行きたくない、参加できないという場合には、
“I'd love to, but...” が便利です。
- I'd love to, but I can't make it.(ぜひ行きたいのですが、都合がつきません)
- I'd love to, but I'm busy this weekend.(ぜひ参加したいのですが、今週末は忙しいです)
- Thank you for inviting me, but I'll have to pass.(誘ってくれてありがとう。でも今回は遠慮しておきます)
この表現は、相手の誘いを歓迎する気持ちを示しながら、断る意思を伝えるものです。
なお、実際には参加したいと思っていない場合、I'd love to と言うと本心と異なる印象になることがあります。その場合は、次のような表現が自然です。
Thanks for the invitation, but I'd rather not.
(誘ってくれてありがとう。でも今回は遠慮しておきたいです)
丁寧に断るための英語表現一覧
| 表現 | 日本語の意味 | 主な使用場面 |
|---|---|---|
| I'm afraid I can't. | 申し訳ありませんが、できません | 仕事・依頼 |
| I'd prefer not to. | できれば遠慮したいです | 仕事・改まった会話 |
| I'd rather not, thank you. | ありがとうございます、遠慮します | 誘いや提案 |
| Thank you, but I'll have to pass. | ありがとう。でも今回は辞退します | 誘い・申し出 |
| I'm sorry, but I'm not available. | 申し訳ありませんが、都合がつきません | 予定・約束 |
| I'm not comfortable with that. | それには抵抗があります | 不本意な依頼・提案 |
British Councilの英語学習教材でも、“I'm afraid I can't” や “I'd love to, but...” など、相手への配慮を含めた断り方が紹介されています。
特に仕事では、単純に “I don't want to” と言うよりも、相手との関係や依頼の内容に合わせて表現を選ぶことが大切です。
【文法を解説】want to の否定形・don't feel like・would rather の正しい形
意味を覚えていても、後ろに続く動詞の形を間違えると不自然な英語になります。
ここでは、特に間違いやすい3つの文法を整理します。
want to の否定形は don't want to
基本の形は次のとおりです。
主語 + don't / doesn't + want to + 動詞の原形
主語によって否定形が変わります。
- I don't want to go.(私は行きたくない)
- You don't want to wait.(あなたは待ちたくない)
- He doesn't want to work.(彼は働きたくない)
- She doesn't want to talk.(彼女は話したくない)
- They don't want to leave.(彼らは帰りたくない)
過去形の場合は “didn't want to” になります。
I didn't want to go there.
(そこには行きたくなかった)
ここで注意したいのが、doesn't と didn't を使う場合、want は原形になることです。
正しくは “She doesn't want to go.” であり、“She don't wants to go.” ではありません。
don't feel like の後ろは動名詞
“feel like” の後ろには、名詞または動名詞(動詞の-ing形)を置きます。
基本の形は次のとおりです。
主語 + don't / doesn't + feel like + 動詞の-ing形
例えば、
- I don't feel like eating.(食べる気分じゃない)
- I don't feel like studying.(勉強する気分じゃない)
- I don't feel like working.(仕事をする気分じゃない)
- I don't feel like driving.(運転する気分じゃない)
間違えやすいのは、次の形です。
× I don't feel like to go.
○ I don't feel like going.
feel like は前置詞 like を含む表現なので、その後ろに動作を置く場合は-ing形を使います。
また、“I don't feel like it.” という短い表現もよく使います。
これは「そんな気分じゃない」「今はしたくない」という意味で、何をしたくないのかが会話の流れから明らかな場合に便利です。
would rather not の後ろは動詞の原形
“would rather” は、何かをするよりも別の選択を好むという意味を持つ表現です。
否定形は “would rather not” です。
基本の形は、
主語 + would rather not + 動詞の原形
となります。
- I'd rather not go.(できれば行きたくない)
- I'd rather not talk.(できれば話したくない)
- I'd rather not wait.(できれば待ちたくない)
- I'd rather not answer.(できれば答えたくない)
次のような間違いに注意しましょう。
× I'd rather not to go.
○ I'd rather not go.
× I'd rather not going.
○ I'd rather not go.
would は助動詞なので、その後ろには動詞の原形を置きます。
【プロの結論】したくない英語は気持ちの強さと相手との関係で選ぶ
「したくない」を英語にするとき、単語の意味だけを覚えていても、実際の会話では迷うことがあります。
その理由は、日本語の「したくない」が、意思・気分・遠慮・抵抗など、複数の心理状態を一つの表現でカバーしているからです。
英語では、こうした気持ちを比較的細かく言い分けます。
実際に使う際には、次の3つの判断基準を意識すると便利です。
1. 明確に拒否したいなら I don't want to
自分の意思を相手に理解してほしい場合に使います。
特に、やりたくないことや避けたい行動をはっきり伝えたいときに適しています。
2. 今は気分が乗らないなら I don't feel like
一時的な気分や意欲の問題を伝えるときに便利です。
相手や物事そのものを否定せず、「今日はそういう気分ではない」という柔らかなニュアンスになります。
3. できれば遠慮したいなら I'd rather not
相手の提案や誘いを控えめに断りたいときに適しています。
仕事や人間関係で、直接的な拒否を少し和らげたい場合にも役立ちます。
ただし、ビジネスでの正式な断りや重要な依頼への返答なら、“I'd prefer not to” や “I'm afraid I can't” なども候補に入れましょう。
大切なのは、丁寧な英語を使うことと、自分の意思を曖昧にすることは別だという点です。
相手への配慮を示しながらも、できないことや望まないことは明確に伝える。そのバランスが、自然な英語コミュニケーションにつながります。
【よくある質問】「したくない」の英語に関するFAQ
Q1:「したくない」は英語で一番簡単に何と言いますか?
A1:最も基本的なのは “I don't want to” です。「~したくない」という意思を直接伝えられます。例えば「勉強したくない」なら “I don't want to study.”、「行きたくない」なら “I don't want to go.” です。
Q2:「I don't feel like it」はどういう意味ですか?
A2:「そんな気分じゃない」「今はしたくない」という意味です。気分や意欲が乗らないときに使います。何をしたくないのかが会話の流れから分かる場合に便利な表現です。
Q3:「would rather not」は丁寧な断り方ですか?
A3:比較的控えめな断り方です。「できれば遠慮したい」というニュアンスがあります。“I'd rather not, thank you.” とすれば、提案や誘いに対して柔らかく断れます。ただし、非常にフォーマルな場面では “I'd prefer not to” も適しています。
Q4:「やりたくない」をカジュアルな英語で言うには?
A4:“I don't wanna do it.” がカジュアルな言い方です。友人や家族との会話で使えます。ただし、正式な文章やビジネスメールでは “I don't want to do it.” を使いましょう。
Q5:「気が進まない」は英語で何と言いますか?
A5:“I'm not really up for it.” や “I'm not keen on it.” が自然です。心理的な抵抗やためらいを強調したい場合は “I'm reluctant to do it.” も使えます。
Q6:「したくない」と「できない」は英語で同じですか?
A6:異なります。「したくない」は “I don't want to.”、「できない」は “I can't.” です。前者は自分の意思や希望、後者は能力・状況・都合などによる不可能を表します。相手に伝わる意味が変わるため、区別して使いましょう。
まとめ:「したくない」の英語は3つの基本表現を使い分けよう
「したくない」の英語表現には、“I don't want to”、“I don't feel like”、“I'd rather not” という3つの代表的な言い方があります。
- I don't want to: 自分の意思を明確に伝える。
- I don't feel like: 今は気分が乗らないことを伝える。
- I'd rather not: できれば遠慮したいと控えめに伝える。
加えて、丁寧な断り方には “I'd prefer not to” や “I'm afraid I can't” などもあります。
まずは「行きたくない」「やりたくない」「話したくない」という身近な場面で、それぞれの例文を声に出して練習してみてください。
単に日本語を英語に置き換えるのではなく、自分がどのような気持ちを伝えたいのかを考えることが、自然な英会話への第一歩です。
英語で「したくない」と伝えるときも、相手への配慮と自分の意思の両方を大切にしましょう。
文法・用法の参考資料:Cambridge Dictionary(English Grammar Today)、Cambridge English Dictionary、British Council、BBC Learning English。