「+1」から始まる見慣れない電話番号から着信があり、思わず電話に出てしまった。相手は無言だった、自動音声が流れた、あるいは「1番を押してください」と案内された……。
そんな経験をして、「電話に出ただけで高額な通話料金が発生するのでは?」「個人情報を抜き取られたのでは?」と不安になっている人もいるのと考えられます。
実際、+1から始まる電話番号は北米地域の国番号であり、特殊詐欺に悪用されるケースが確認されています。警察庁によると、2025年に特殊詐欺に利用された電話番号の約75.5%が国際電話番号でした。加えて、国民生活センターも2026年3月19日に、+1などから始まる不審な国際電話について注意喚起しています。
ただし、電話に出ただけで必ず料金が発生したり、スマートフォンが乗っ取られたりするわけではありません。重要なのは、電話に出た後に何をしたかです。
この記事では、+1の国番号の正体、電話に出てしまった場合の料金の仕組み、折り返しや番号入力の危険性、生年月日などを伝えてしまった場合の対処法、2026年最新の着信拒否方法まで詳しく解説します。
【基本知識】+1から始まる電話番号とは?国番号の意味と詐欺に使われる理由

電話番号の先頭に表示される「+」は、国際電話の国番号を示すための記号です。
日本の国番号は「+81」であり、+1は北米番号計画(NANP)に属する国・地域の番号です。
+1はアメリカ・カナダなどの国番号
+1はアメリカだけの国番号ではありません。
アメリカとカナダのほか、バミューダやカリブ海地域の一部なども、同じ国番号「1」を使用しています。
代表的な国番号を整理すると、次のとおりです。
| 表示される番号 | 国・地域 |
|---|---|
| +1 | アメリカ、カナダなど |
| +44 | イギリス |
| +61 | オーストラリア |
| +82 | 韓国 |
| +86 | 中国 |
| +81 | 日本 |
つまり、+1から始まる番号が表示されたからといって、必ずアメリカから電話がかかってきたとは限りません。
また、国番号は発信者の本人確認を保証するものではありません。番号の表示を偽装する技術も存在するため、表示された番号だけで相手の正体を判断するのは危険です。
なぜ+1から始まる電話が詐欺に利用されるのか
国際電話番号を使った詐欺では、海外の電話回線や通信サービスを利用して、不特定多数の人に電話をかける手口が確認されています。
犯人側の狙いは、大きく分けて次の3つです。
- 電話に出た人を偽の通信会社や警察官、行政機関の案内に誘導する。
- 自動音声やオペレーターとの会話を通じて、氏名や生年月日などを聞き出す。
- 不在着信を残して折り返し電話をさせ、国際通話料金や詐欺の機会につなげる。
特に注意したいのが、大手通信会社や官公庁を名乗る自動音声です。
「未納料金があります」「携帯電話が利用停止になります」「警察から重要なお知らせがあります」などと不安をあおり、電話を切らせないようにするケースがあります。
法務省も、職員を名乗る自動音声電話について注意喚起しており、電話で個人情報を伝えたり、着信履歴に表示された番号に折り返したりしないよう呼びかけています。
【最重要】+1から始まる電話番号に出てしまった!通話料金や被害は発生する?
最も気になるのは、電話に出てしまっただけで料金が発生するのかという点でしょう。
結論からいうと、日本国内で通常の携帯電話や固定電話を利用して着信に応答しただけなら、原則として受信側に通話料金は発生しません。
ただし、海外で国際ローミングを利用している場合などは例外があります。
電話に出ただけで高額請求されるのか
日本国内で一般的な携帯電話を利用している場合、海外からの電話を受けても、通常は着信側に通話料金はかかりません。
ソフトバンクも、海外からの電話を日本国内で受けた場合、着信側には通話料が発生しないと案内しています。
一方、海外渡航中に日本の携帯電話で着信を受ける場合は事情が異なります。
NTTドコモなどの国際ローミングサービスでは、海外滞在中の着信にも着信料金が発生する場合があります。
そのため、料金の判断では次の区別が重要です。
- 日本国内で着信に出た:通常、受信側の通話料金は無料。
- 海外滞在中に着信に出た:契約会社や滞在国によって着信料金が発生する。
- +1の番号に折り返した:国際電話の発信料金が発生する可能性がある。
電話に出た後の行動別・危険性比較
電話に出てしまった後、どのような対応をしたかによって、その後のリスクは変わります。
| 電話に出た後の行動 | 主なリスク | 対処方法 |
|---|---|---|
| 電話に出ただけ | 通常は料金・端末への直接的な被害なし | 電話を切り番号をブロック |
| 無言のまま通話した | 不審な発信者との接触 | 以後応答しない |
| 自動音声を聞いた | 詐欺への誘導の可能性 | 案内に従わず切る |
| 1番を押した | オペレーターにつながり情報を聞かれる可能性 | 個人情報を伝えず切る |
| 生年月日や氏名を伝えた | 個人情報の悪用リスク | 追加の電話に警戒し相談する |
| 折り返し電話をした | 国際通話料金が発生する可能性 | 通話明細を確認する |
| 暗証番号や認証コードを伝えた | アカウント・金融被害の危険 | 金融機関やサービス提供会社へ至急連絡 |
特に重要なのは、電話に出たことと、個人情報や金銭を渡したことは別の問題だという点です。
単に通話しただけでスマートフォンの中身がすべて抜き取られたり、銀行口座から自動的にお金が引き出されたりするわけではありません。
必要以上に恐れるのではなく、自分がどの段階まで相手に対応したかを確認してください。
折り返し電話をすると高額通話料が発生する?
注意したいのが、ワン切り詐欺です。
これは、電話を短時間だけ鳴らして切り、着信履歴を残すことで、受信者からの折り返しを誘う手口です。
折り返すと海外の電話回線につながり、契約している通信会社の国際通話料金が発生する可能性があります。
また、一部の手口では自動音声や保留音を流し、通話時間を長引かせようとします。
ただし、+1の番号がすべて高額な課金番号という意味ではありません。実際の料金は発信先の番号や通信事業者の料金体系によって異なります。
NTTドコモやソフトバンクも、心当たりのない海外番号への折り返しについて注意を呼びかけています。
着信履歴に残っている+1番号には、興味本位でも折り返さないことが基本です。
【2026年最新データ】特殊詐欺の75.5%が国際電話!警察庁と国民生活センターの警告
+1から始まる電話番号を警戒すべき理由は、実際の特殊詐欺における国際電話の利用状況にも表れています。
警察庁の特殊詐欺対策ページでは、2025年中に特殊詐欺に利用された電話番号の約75.5%が国際電話番号だったと公表されています。
これは、国際電話番号が詐欺の接触手段として広く悪用されていることを示す重要なデータです。
2025年の75.5%という数字が意味するもの
警察庁のSOS47特殊詐欺対策ページによると、2025年中に特殊詐欺に利用された電話番号のうち、約75.5%が「+1」「+44」などから始まる国際電話番号でした。
ここで注意したいのは、この75.5%が日本国内のすべての着信に占める詐欺電話の割合ではないということです。
あくまで、特殊詐欺に利用された電話番号に占める国際電話番号の割合です。
知らない国際電話に警戒する根拠としては十分に重い数字ですが、すべての国際電話が詐欺という意味ではありません。
2026年3月、国民生活センターが公表した実際の相談事例
国民生活センターは2026年3月19日、「海外からの不審な電話にご注意」という見守り情報を公表しました。
そこで紹介された相談事例には、今回の検索テーマと非常によく似たケースがあります。
1つ目は、60歳代の人に+1から始まる国際電話が頻繁にかかってきて、電話に出ても無言だったという事例です。
2つ目は、80歳代の人が自動音声の電話を受けたケースです。
「数時間後に電話が使えなくなる」と案内され、指示どおりに「1」を押したところ、電話口に人が出て、名前と生年月日を聞かれたため回答してしまいました。
その後、相手から間違いだったと告げられ、電話が切れたといいます。
この事例で注目すべきなのは、相手が最初からお金を要求したわけではなく、本人確認を装って個人情報を聞き出していたことです。
国民生活センターは、心当たりのない国際電話には出ないこと、出てしまった場合には個人情報を伝えず、すぐに電話を切ることを助言しています。
2025年から2026年にかけての主な注意喚起
国際電話詐欺をめぐる公的機関の動きを時系列で整理します。
| 時期 | 発表・出来事 | 読者が知っておきたいポイント |
|---|---|---|
| 2025年3月25日 | 警察庁が警察番号の偽装表示に注意喚起 | 実在する警察署の番号でも信用できない |
| 2025年中 | 特殊詐欺に利用された電話番号の約75.5%が国際電話 | 国際電話の悪用が顕著 |
| 2026年3月19日 | 国民生活センターが海外からの不審な電話を注意喚起 | 自動音声から個人情報を聞き出す事例を紹介 |
| 2026年 | 警察庁が国際電話着信ブロックを推進 | 固定電話・携帯電話それぞれの対策を案内 |
| 2026年10月 | 政府広報オンラインがニセ警察詐欺と国際電話への注意を発信 | 国際電話の着信拒否が有効な対策として紹介 |
特に2025年3月25日の警察庁の注意喚起は、電話番号の表示を信用しすぎないために重要な情報です。
警察庁は、犯人が実在する警察本部や警察署の電話番号を偽装して表示させる手口を確認したと発表しています。
つまり、+1から始まる番号だけに注意すればよいわけではありません。
日本国内の警察署や官公庁の代表番号が表示されても、発信者が本物とは限らないのです。
【詐欺の手口】自動音声で1番を押すとどうなる?番号偽装とワン切りの実態
国際電話を使った詐欺には、いくつかの典型的なパターンがあります。
共通しているのは、相手に考える時間を与えず、不安や焦りを利用して次の行動を取らせようとする点です。
自動音声で「1番を押してください」と案内する手口
代表的なパターンは、通信会社や行政機関を装った自動音声です。
例えば、次のような内容が考えられます。
- 「お客様の電話番号に未納料金があります」
- 「本日中に携帯電話が利用停止になります」
- 「重要な手続きがありますので1番を押してください」
- 「警察からのお知らせがあります」
- 「オペレーターにつなぐ場合は1番を押してください」
こうした案内に従うと、詐欺グループ側のオペレーターにつながり、本人確認を装って氏名や生年月日、住所などを質問される場合があります。
消費者庁も、大手通信関連会社を名乗る自動音声電話について、架空の未納料金を請求する手口を注意喚起しています。
1番を押しただけでスマホが乗っ取られる?
ここは誤解しやすいポイントです。
電話の自動音声で1番を押しただけで、スマートフォンが自動的に乗っ取られたり、銀行口座からお金が引き落とされたりするわけではありません。
番号入力の主な危険性は、その後の会話にあります。
オペレーターにつながると、本人確認を名目に個人情報を聞き出されたり、未納料金や捜査協力などを口実に金銭を要求されたりする可能性があります。
そのため、1番を押してしまった場合でも、まだ個人情報や認証コードなどを伝えていなければ、落ち着いて通話を終了してください。
ワン切り詐欺の仕組みと折り返しを誘う理由
ワン切り詐欺は、短時間だけ着信させて履歴を残す手口です。
犯人側は、電話に出られなかった人が「誰からの電話だろう」と気になり、自分から折り返す心理を利用します。
折り返しによって国際電話が接続されると、利用者側に通話料金が発生する可能性があります。
一部の手口では、音声ガイダンスや保留状態を利用して通話時間を延ばそうとするケースもあります。
したがって、ワン切りの着信履歴を見ても、相手の正体を確かめる目的で電話をかけ直す必要はありません。
電話番号偽装表示の実態にも注意
電話番号の偽装表示は、国際電話詐欺を見分けるうえで重要な問題です。
警察庁が2025年3月25日に公表した注意喚起では、犯人が実在する警察署の代表電話番号を着信画面に表示させる手口が紹介されました。
着信画面に本物の警察署の番号が表示されていても、実際にその警察署から発信されたとは限りません。
また、国際電話番号を利用した偽装だけでなく、「+」の表示がない国内番号を偽装するケースも確認されています。
このため、電話番号の表示だけで相手の所属や身元を判断するのは避けるべきです。
警察や官公庁を名乗る相手から連絡があった場合は、いったん電話を切り、自分で公式に確認した代表番号から問い合わせてください。
【個人情報を伝えた場合】生年月日や名前を教えてしまった後の対処法
+1から始まる電話番号に出てしまい、さらに名前や生年月日まで答えてしまった場合、心配になるのは当然です。
ただし、伝えた情報の種類によって必要な対応は異なります。
まずは何を相手に伝えたのか整理してください。
名前と生年月日だけを伝えた場合
氏名と生年月日を伝えただけで、すぐに銀行口座からお金が引き出されるわけではありません。
しかし、これらの情報は別の詐欺に悪用される可能性があります。
例えば、次のような二次被害に注意が必要です。
- 氏名や生年月日を使った本人確認を装う電話
- 実在する企業や金融機関を名乗る追加の詐欺電話
- SMSやメールによる不審な認証手続きへの誘導
- 個人情報を利用したなりすましの試み
まずは電話番号を着信拒否に設定し、同じ相手からの電話や関連する不審な連絡に注意してください。
生年月日をパスワードや秘密の質問の答えとして使っている場合は、該当するサービスの認証情報も変更しておきましょう。
住所・銀行口座・クレジットカード情報を伝えた場合
氏名や生年月日よりも緊急性が高いのが、金融情報や認証情報を伝えたケースです。
情報の種類に応じて、次の対応を優先してください。
銀行口座やキャッシュカード情報を伝えた場合
利用している銀行の公式窓口に連絡し、不審な取引がないか確認してください。必要に応じて口座の利用停止や取引制限を相談します。
クレジットカード番号を伝えた場合
カード会社の公式窓口に連絡し、カードの利用停止や再発行を相談してください。
暗証番号やワンタイムパスワードを伝えた場合
金融機関や該当サービスに至急連絡し、アカウント保護や認証情報の変更を行ってください。
住所や電話番号を伝えた場合
今後、本人の情報を知っているように見せかけた電話やSMSが届く可能性があります。知らない相手からの追加の要求には応じないでください。
お金を振り込んでしまった場合は警察と金融機関へ
相手の指示に従って送金した場合は、すぐに振込先の金融機関に連絡してください。
詐欺被害の可能性があることを伝え、口座の利用停止や振込金の対応について相談します。
そのうえで、警察相談専用電話「#9110」または最寄りの警察署に相談してください。
クレジットカードや電子マネーで支払った場合も、発行会社や購入元に速やかに連絡することが大切です。
困ったときに相談できる公的窓口
| 相談窓口 | 電話番号 | 主な相談内容 |
|---|---|---|
| 警察相談専用電話 | #9110 | 詐欺や犯罪被害の相談 |
| 消費者ホットライン | 188 | 不審な請求や消費者トラブル |
| 迷惑電話対策相談センター(でんわんセンター) | 03-6162-1111 | 不審電話や電話サービスの相談 |
| 国際電話不取扱受付センター | 0120-210-364 | 固定電話の国際電話利用休止 |
でんわんセンターは総務省が事業主体となる電話相談窓口で、平日10時から17時まで相談を受け付けています。
ただし、犯罪被害が発生している場合は、でんわんセンターへの相談だけで済ませず、警察や金融機関にも連絡してください。
【着信拒否の設定方法】+1から始まる国際電話をブロックするには?
今後も不審な国際電話がかかってくるのを防ぐためには、着信拒否の設定が有効です。
警察庁も、国際電話番号からの着信をブロックする取り組み「みんなでとめよう!!国際電話詐欺(みんとめ)」を推進しています。
固定電話と携帯電話では設定方法が異なります。
固定電話なら0120-210-364で国際電話を休止できる
固定電話を利用している人に知っておいてほしいのが、国際電話不取扱受付センターです。
この窓口では、海外との電話を利用しない人を対象に、国際電話の着信や発信の利用休止を受け付けています。
国際電話不取扱受付センター
0120-210-364
固定電話の国際電話利用休止に関する窓口
- オペレーター案内:平日9時~17時
- 自動音声案内:平日・土日祝日24時間
- 申し込み方法:電話・Web・郵送
- 対象:一般的な固定電話番号
070・080・090から始まる携帯電話や050のIP電話は、このセンターの受付対象外です。
出典:国際電話不取扱受付センター、警察庁SOS47
電話で申し込む場合は、0120-210-364に電話し、自動音声の案内に従って手続きを進めます。
通常は電話番号や氏名などの必要情報を入力・録音し、案内に従って確認を完了させます。
海外との電話をほとんど利用しない家庭であれば、検討したい防犯対策です。
iPhoneで不審な電話を着信拒否する方法
iPhoneでは、特定の電話番号を個別にブロックできます。
基本的な操作は次のとおりです。
1. 電話アプリを開く。
2. 「履歴」を選択する。
3. 不審な+1番号の横にある詳細情報を開く。
4. 「この発信者を着信拒否」を選択する。
また、知らない番号からの電話を抑制する機能もあります。
ただし、不明な発信者を消音する設定は、すべての国際電話を国番号単位で拒否する機能とは異なります。
仕事や宅配、病院などからの電話を受ける必要がある人は、設定による影響も確認してください。
Androidで不審な電話をブロックする方法
Androidでは、Googleの電話アプリを利用して特定の番号をブロックできます。
基本的な操作は次のとおりです。
1. 電話アプリを開く。
2. 通話履歴から不審な番号を選ぶ。
3. 「ブロック/迷惑電話を報告」を選択する。
4. 画面の案内に従って設定する。
Googleの電話アプリには、不明な番号をブロックする設定もあります。
ただし、この設定は非公開番号などを対象とするもので、連絡先に登録されていないすべての番号を拒否するものではありません。
携帯電話会社の迷惑電話対策サービスも活用する
スマートフォン本体の設定だけでは、国際電話を完全にブロックできない場合があります。
その場合は、契約している携帯電話会社が提供する迷惑電話対策サービスや、国際電話の着信規制に対応したアプリを検討してください。
警察庁も、携帯電話について次の対策を案内しています。
- 非通知番号からの着信拒否
- 電話番号を通知できない着信の拒否
- 電話帳に登録されていない番号への対応見直し
- 留守番電話の活用
- 国際電話の着信規制に対応したアプリの利用
また、警察庁推奨アプリや各都道府県警察の防犯アプリも対策の選択肢です。
ただし、国際電話を一律に拒否すると、海外の家族や仕事関係者からの正規の電話も受けられなくなる可能性があります。
自分の生活に合わせて設定してください。
【プロの結論】+1から始まる電話番号に出てしまったときに守るべき判断基準
+1から始まる電話番号に出てしまったからといって、必ず詐欺被害に遭ったわけではありません。
重要なのは、通話しただけなのか、番号を押したのか、個人情報を伝えたのか、さらに金銭を支払ったのかを切り分けることです。
今回の問題で特に覚えておきたい判断基準は3つあります。
1つ目は、電話に出ただけなら過度に心配しないこと。
日本国内で通常の携帯電話を利用している場合、海外からの着信に応答しただけで高額な国際通話料金が発生することは基本的にありません。電話を切り、着信拒否に設定すればよいケースがほとんどです。
2つ目は、折り返しと個人情報の提供を避けること。
ワン切り詐欺では折り返しによる国際通話料金が問題になります。また、自動音声からオペレーターにつながり、生年月日や氏名を聞き出す手口も国民生活センターが紹介しています。
3つ目は、固定電話と携帯電話の両方で予防すること。
固定電話は国際電話不取扱受付センター、携帯電話は端末設定や通信会社のサービスを利用することで、不審な電話に接触する機会を減らせます。
2025年の警察庁統計で、特殊詐欺に利用された電話番号の約75.5%が国際電話だったという事実は、電話を受ける前の対策が重要であることを示しています。
【よくある質問】+1から始まる電話番号に出てしまった場合のFAQ
Q1:+1から始まる電話番号に出てしまっただけで詐欺被害に遭いますか?
A1:電話に出ただけで、直ちに詐欺被害が発生するわけではありません。日本国内で通常の携帯電話を利用していれば、着信に応答しただけで通話料金が発生することも基本的にありません。ただし、相手の指示に従って個人情報や認証コードを伝えないようにしてください。
Q2:+1から始まる電話番号で1番を押してしまいました。大丈夫ですか?
A2:1番を押しただけでスマートフォンが乗っ取られるわけではありません。ただし、オペレーターにつながり、個人情報を聞き出される可能性があります。すぐに通話を終了し、それ以上の情報を伝えないでください。
Q3:+1から始まる電話番号に折り返してしまった場合、どうすればよいですか?
A3:まず通話を終了し、再び折り返さないようにしてください。その後、携帯電話会社の通話明細を確認し、国際通話料金が発生していないか調べましょう。不審な請求があれば通信会社に問い合わせてください。
Q4:名前と生年月日を教えてしまいました。警察に相談すべきですか?
A4:氏名と生年月日だけで直ちに金銭被害が発生するわけではありませんが、個人情報を悪用した追加の詐欺に注意が必要です。不審な電話が続く場合や悪用が心配な場合は、警察相談専用電話「#9110」や消費者ホットライン「188」に相談してください。
Q5:+1から始まる電話番号はすべて詐欺ですか?
A5:すべてが詐欺というわけではありません。+1はアメリカやカナダなどが使用する正規の国番号です。ただし、心当たりのない番号からの電話は慎重に扱い、相手が名乗る企業や機関の公式窓口で確認してください。
Q6:国際電話不取扱受付センターは携帯電話にも対応していますか?
A6:0120-210-364の国際電話不取扱受付センターは、一般的な固定電話が対象です。070・080・090の携帯電話や050のIP電話は対象外となるため、携帯電話会社の着信規制サービスや対応アプリを利用してください。
まとめ:+1から始まる電話番号は出てしまっても冷静な対処が大切
+1から始まる電話番号は、アメリカやカナダなどの国番号を使用した国際電話です。
近年は国際電話を悪用した特殊詐欺が問題となっており、警察庁の公表では2025年中に特殊詐欺に利用された電話番号の約75.5%が国際電話番号でした。
しかし、電話に出てしまっただけで、すぐに高額請求や個人情報の流出が確定するわけではありません。
覚えておきたい対処法は次のとおりです。
- 電話に出ただけなら、落ち着いて通話を終了する。
- 知らない+1番号には絶対に折り返さない。
- 自動音声の「1番を押してください」という案内に従わない。
- 氏名や生年月日などを伝えた場合は追加の詐欺に警戒する。
- 金融情報や認証コードを伝えた場合は金融機関などに至急連絡する。
- 固定電話は0120-210-364、携帯電話は端末や通信会社の機能で着信対策を行う。
国際電話詐欺は、電話に出た人の不安や焦りを利用することがあります。相手が警察や通信会社を名乗っても、その場で判断する必要はありません。
知らない国際電話には出ない、折り返さない、個人情報を伝えない。
この3つを徹底することが、2026年現在の国際電話詐欺から自分と家族を守るための基本です。