血液不足を解消するために、一般の人ができることは、必要な献血方法を知り、無理のない範囲で継続的に協力することです。
特に日本赤十字社が協力を求めているのが、400mL献血と成分献血です。
400mL献血が重視される理由
400mL献血は、200mL献血と比較して、一人の献血者からより多くの血液を確保できる方法です。
日本赤十字社によると、全国の医療機関に供給される赤血球製剤の約90%は、400mL全血献血由来の血液製剤です。
加えて、輸血に使う血液の提供者数を少なくできるため、複数の人の血液を組み合わせる場合と比べ、輸血後の副作用が発生する可能性を低減できます。
400mL献血の基準を満たしている人は、血液センターで必要とされている場合、協力を検討する価値があります。
ただし、採血量は本人の意思と健康状態を優先して決められます。
成分献血も重要な理由
成分献血は、血液中から必要な成分だけを採取する方法です。
主に次の2種類があります。
血小板成分献血
血小板を採取し、赤血球などは体内に戻します。血小板製剤は保存期間が短いため、継続的な協力が必要です。
血漿成分献血
血漿を採取する方法です。血漿は輸血用製剤のほか、血漿分画製剤の原料としても利用されます。
成分献血では、採取したい成分以外の血液成分を体内に戻すため、赤血球を採取する全血献血とは仕組みが異なります。
自分に合った献血方法を選ぶ判断基準
| 状況 | 検討したい方法 |
|---|---|
| 400mL献血の基準を満たす | 400mL全血献血 |
| 血小板の協力要請がある | 血小板成分献血 |
| 血漿の協力要請がある | 血漿成分献血 |
| 初めての献血で不安がある | 受付で相談し、適切な方法を選ぶ |
| 体調が優れない | 無理をせず延期する |
実際に受け入れられる献血方法は、地域の必要量や施設の採血体制によって異なります。
献血基準を満たしているかどうかも、当日の問診や検査で判断されます。無理に献血する必要はありません。
献血に行く前に確認したいこと
1. 住んでいる地域の赤十字血液センターで必要な血液型を確認する。
2. 400mL献血と成分献血のどちらが求められているか確認する。
3. 献血ルームや献血バスの受付時間を確認する。
4. 予約可能な場合は、事前予約を利用する。
5. 当日は十分な睡眠と食事を心がけ、体調を整える。
継続的に献血する場合は、日本赤十字社の献血Web会員サービス「ラブラッド」を活用する方法もあります。
【誤解を検証】O型が万能?AB型は必要ない?献血のよくある勘違い

献血については、血液型の互換性や人口比率をもとにした誤解も見られます。
誤解1:O型なら誰にでも輸血できる?
O型の赤血球は、ABO式血液型の観点では、異なる血液型の患者への緊急輸血に使用される場合があります。
しかし、O型なら無条件で誰にでも輸血できるわけではありません。
Rh型やその他の血液型抗原、患者の状態なども考慮する必要があります。
医療現場では、必要な検査と適合性の確認を経て輸血用血液製剤が選ばれます。
誤解2:AB型は人口が少ないから献血の必要性も低い?
これは正しくありません。
AB型の赤血球製剤を必要とする患者もいます。血漿製剤についてもAB型の血漿は重要です。
また、東京都赤十字血液センターの2026年10月末の協力要請では、AB型も400mL献血と成分献血で必要とされています。
血液型が珍しいかどうかと、献血が必要かどうかは別の問題です。
誤解3:一度にたくさん献血すれば不足は解消する?
血液製剤には有効期間があるため、一時的に大量の献血を集めても、長期間にわたって医療需要を支えることはできません。
特に赤血球製剤は28日間、血小板製剤は6日間という保存期間があります。
必要な血液を安定して届けるためには、年間を通じた継続的な協力が必要です。
【献血足りない血液型】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年現在、最も不足している血液型は何型ですか?
A1:全国共通で最も不足している血液型は決められません。2026年10月末から11月初旬の地域別情報では、A型・O型・B型・AB型のそれぞれで協力要請が確認できます。東京都では4種類すべてが400mL献血で協力を求められています。
Q2:A型やO型以外のB型・AB型でも献血する意味はありますか?
A2:もちろんあります。B型・AB型も、それぞれの血液型に適合する患者への輸血に必要です。地域によって必要な血液型は異なるため、自分の血液型が募集対象になっているか確認してください。
Q3:献血不足を解消するには400mL献血と成分献血のどちらがよいですか?
A3:どちらも必要です。赤血球製剤の確保には400mL献血、血小板や血漿の確保には成分献血が役立ちます。地域や時期によって必要な採血方法が変わるため、血液センターの最新情報を参考にしてください。
Q4:献血は冬になると不足しやすいのでしょうか?
A4:はい。日本赤十字社は冬場から春先にかけて、風邪などによる体調不良や学校・企業の協力機会の減少によって献血者数が減少しやすいと説明しています。
Q5:自分の血液型が不足していなくても献血してよいですか?
A5:はい。現在の募集状況にかかわらず、献血基準を満たしていれば協力できます。ただし、当日の採血状況や医療機関の需要によって受け入れられる献血方法が異なる場合があります。
まとめ:2026年の献血不足は血液型より地域とタイミングが重要
2026年11月現在、献血で足りない血液型は全国一律に決まっているわけではありません。
10月末から11月初旬の情報では、静岡・東海北陸でA型・O型、岡山でA型・B型、香川を含む中四国ではA型・O型・B型への協力が特に求められています。また、東京都ではA型・O型・B型・AB型すべてで協力要請が確認できます。
今回の調査から見えてくる要点は3つです。
- 血液型別の不足は地域ごとに違う。 A型やO型だけでなく、B型やAB型にも必要とされる場面がある。
- 血液は長期保存できない。 赤血球製剤や血小板製剤を安定供給するには、継続的な献血が欠かせない。
- 400mL献血と成分献血の両方が必要。 医療機関が求める製剤に合わせた協力が大切になる。
厚生労働省と日本赤十字社が進める献血推進の取り組みでも、若い世代の参加や継続的な献血の重要性が示されています。
自分の血液型が不足しているかどうかだけで判断せず、地域の血液センターが発信する最新情報を確認してみてください。
今日必要とされている血液を、必要なタイミングで届ける。その積み重ねが、輸血を必要とする患者さんの命を支えています。